熟成肉の格之進

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シャルキュトリーについて 〜肉肉学会〜 in 肉屋 格之進 F

お肉について学び、食べ、議論する肉肉学会

格之進はお肉に真剣に向き合い、「お肉の価値を引き上げること」を大切にしております。
そんな格之進の代表 千葉が開く肉肉学会。

お肉や食のプロたちだけではなく、様々な業界で活動しているお肉好きの方々が集まり、お肉について学び、食べ、お肉の文化を深めるために議論をしていく会です。

第6回肉肉学会では、輸入会社エモントレーディングカンパニー社長/石塚 奈帆美氏と、フランスから牛肉生産者「フランソワ・パラヴィディーノ氏」をお招きし、フランス・バザスの牛肉を通じて、「フランスと日本における牛肉の社会的ポジションや歴史の違い」を知り、グローバルな視点で「牛肉の食文化」を学びました。

今回のゲストの4名



※写真左から
バザス牛生産者 フランソワ・パラヴィディーノ氏
フランス・バザス地方の牛の生体・枝肉の流通を生業としているディレクター。屠場の運営も行なう。

エモントレーディング 石塚 奈帆美氏
食肉輸入業(バスク豚、ボースーラメール、シャラン鴨など)。フランス農事功労賞受賞。

フランス料理文化センター 親善大使 大沢 晴美氏(FFCC)
ラ・リストー世界優秀レストラン1000 店 日本代表編纂委員。

株式会社オフィス・オオサワ 代表 大澤 隆氏
フランス食文化研究家、ラ・リストー世界優秀レストラン100 店 日本代表編纂委員。

 

フランス人が牛肉を食べるまでの歴史を学ぶ

フランスでは、まず農業革命が起き、次に産業革命が充実したのちに牛肉を一般的に食べるようになりました。
それまで牛は、農耕用の家畜(輓獣/ばんじゅう)として活用されており、食用ではなかったのです。
14世紀のパリの市場で消費された牛は、「500頭/週」ほどで少量でしたが、18世紀頃から、農業利用が牛から馬に入れ替わるのに相関して、牛肉の消費量は増えていきました。
フランスは食肉がはるか昔から行われている印象がありますが、日本とフランスの牛肉文化の差が200年ほどしか無いという事実に驚きます。

世界的にも有名なWAGYU(和牛)の意外な事実

世界的にもブランド牛として名が知られている「WAGYU=和牛」ですが、フランス国内で多く流通しているものは「スペイン産WAGYU」。WAGYUの「WA」が「和=日本」を意味するとは現地の人は知りません。
これも今回の肉肉学会において衝撃的な学びとなりました。

どの部位も余すことなく使う「シャルキュトリー」

シャルキュトリーとは、食肉加工品(ハム、ソーセージ、パテ、テリーヌなど)の総称を言います。
chair(肉)+ cuite(火を入れる)が語源となっており、塩漬けや乾燥、薫製など、お肉の保存期間を長くするために発達しました。
歴史は、ガリア(フランス)人→ゲルマン(ドイツ)人→ローマ人へと広まったとされています。

シャルキュトリーの材料は、豚・羊などを主に使い、血や腸なども含めて、どの部位も1つとして無駄にせず使っています。

格之進では生産者の方が大切に育ててきた牛を一頭単位で譲って頂き、牛を無駄なく食べつくすという思いがあるのですが、この思いはシャルキュトリーの作り方と重なる部分があります。

スペシャルゲストとして、東京・神楽坂にあるミシュラン1つ星レストラン「ルグドゥノム ブション リヨネ」のオーナーシェフであり、日本シャルキュトリー協会の会長でもあるクリストフ・ポコ氏から、シャルキュトリーの文化と歴史について解説をお聞きしながら、シャルキュトリーの料理を堪能しました。

本日のシャルキュトリー



  • メニュー
  • 前菜:ボースーラメールのたたき、しゃぶしゃぶ
  • サラダ
  • バザス牛のグリル
  • イチボ、サーロイン、バベット、骨付きリブロース

また、シャルキュトリーの材料でもあるバザス牛、ボースーラメールとはどんな育てられているのか、詳しく解説もいただきました。

ボースーラメールについて

完全に母乳で育てられている仔牛のことをいい、朝と夜、1日2回ミルクを飲む。
肥育期間は平均すると約4ヶ月、約150kgの個体になる。
母乳のみで育っているので、つるんとした真っ白な胃が特徴。
一時は、生産効率の観点から生産されなくなったが、フランソワ氏と石塚氏の協力で復活させることに成功した。

バザス牛について

品種としては、ボースーラメールと同じだが、700年ほど前からバザス地方に伝わる、伝統的な草を与える飼育文化によって育てられている。

門崎熟成肉を使ったシャルキュトリーも

もちろん、格之進からも自慢の門崎熟成肉を使った生ハムを提供しました。



(上段)サラメドトスカーナ、ソシセシュ、チョリソー、ジェジュ
(下段)コッパ、ジャンボヴロ、ソシソー

シャルキュトリーによって味の濃さ、香ばしさ、酸味、食感が異なります。 会場のみなさんも石塚氏からどんな部位を使っているのかなどを聞きながら、食べ比べをしていました。



学会の活動を通して、お肉の文化をもっと深めたい

ポコ氏のシャルキュトリーを食べながら、各々が持って来たワインで談笑し、石塚氏の講演でシャルキュトリーについて学びながら、日本でシャルキュトリーを広めていくためにはどうすればいいのかなど、白熱した議論をしていきました。



参加していただいた皆様の感想は、
「日本では生物が新鮮でいいとされるが、加工して時間が経ったものがこんなに美味しいなんて思わなかった。」
「シャルキュトリーってただ食べるだけでなく、コミュニティ形成のために作られた料理なんだ。」
「このような食材を通じて、日本の食生活を豊かにしていくことができるんだ。」
「火がしっかり通っているにも関わらず、柔らかさが維持できている。」
「赤身でこんなに美味しい肉があるのかとびっくりした。」
「肉への接し方が変わった。」
「これが熟成肉ですか!」
「新しい肉の食感を発見した。」
「フランソワ氏がレクチャーくださった『フランス式焼き方』も、小田シェフの『日本式』もどちらも良いと感じた。」

など、それぞれ多種多様な解釈をされて、参加者のみなさまのおかげで、更に学ばせていただく機会となりました。

肉肉学会の活動は、多くの方にお肉のことを知ってもらい、お肉全体の付加価値を上げ、業界全体を繁栄させていくことに繋げていきたいという想いを込めて実施しています。


今後も、このような活動を広めていきたいと考えています。

レストランへのアクセス

店名 肉屋 格之進 F (ニクヤカクノシン エフ)
電話・ご予約 03-3505-0298
営業時間 平日:11:00〜15:00(ラストオーダー 14:00) / 17:00〜23:00(ラストオーダー 22:00)
土日祝:11:00〜15:00(ラストオーダー 14:00) / 17:00〜22:00(ラストオーダー 21:00)
定休日 不定休
所在地 東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズサウスタワーB1F
アクセス 六本木一丁目駅3出口から、徒歩で約1分。
六本木駅5出口から、徒歩で約9分

格之進 Fについての詳細はこちら

極上の黒毛和牛の「熟成肉ビーフジャーキー」開発

ビールの良きお供、ビーフジャーキー。キリリと冷えたビールに、スパイシーな肉の旨みが、相性ピッタリです。

本場アメリカのものも含め、従来のビーフジャーキーは、カラカラに干して水分量を極力減らしたものが主流でした。保存食としても重宝されています。
ステーキなどには使われない安価な部位をスライスし、乾燥しておいしく仕上げ、海外品種の牛肉(ブラックアンガス牛など)に、新たな付加価値をつけています。
その意味で、ビーフジャーキーは素晴らしい商品であり、世界中で愛されています。

黒毛和牛の熟成肉ビーフジャーキー。開発のきっかけ。

格之進では、このビーフジャーキーを、黒毛和牛を素材として作ってみたら、新たなおいしさを表現できるのではないか、とのアイデアを得ました。

黒毛和牛の良さは「柔らかさ」「霜降りなど脂の旨み」「肉質の旨み」。他の品種にはない特徴です。
この三つの良さを活かして、ビーフジャーキーを製造すると、どんな価値を創造することができるのか。
2002年から約15年にわたり、「熟成肉」の発展に取り組んでいる格之進の、食の「ものづくり」への新たな挑戦です。
開発スタート当時、日本国内においても、黒毛和牛を使ったビーフジャーキーは、まだ少ない状況でした。
黒毛和牛を生かした新しい食肉文化を創ってみたい。そんなチャレンジ精神が、開発チームに溢れていました。

格之進がじっくり向き合ったビーフジャーキーは、このような背景を原点として、開発がスタートしました。

熟成肉ビーフジャーキーの水分と脂の関係。

黒毛和牛でビーフジャーキーを作るにあたり、最大の課題となったのは「脂」です。ビーフジャーキーは、赤身肉を乾燥させ水分を飛ばした保存食ですが、脂が多く残っていると、脂分の酸化が進み、おいしさや保存といった品質に影響を与えます。

黒毛和牛は、脂の旨みを豊富に含んでいます。霜降り具合が強すぎ、脂が多ければ多いほど、酸化を進めてしまいます。かといって、脂を全て取り除いてしまうと、黒毛和牛でビーフジャーキーを作る意味がなくなってしまいます。ビーフジャーキーの保存食機能を保ちながら、黒毛和牛の柔らかさや脂の旨みを両立させるには、脂をどう捉えればいいのか。この相対する二つの問題を、どう解決するか。開発の大きなハードルは、この点でした。

程よい脂比率を、探求する。

ハードルの答えは、「赤身」と「脂」の最適比率にありました。黒毛和牛の部位ごとに、比率には違いがあります。霜降りのサシが鮮やかな「サーロイン」、とろけるような甘みある脂ののった「イチボ」、脂肪分が少なく肉質は硬めの「カタ」...。20種類以上の牛肉部位、一つ一つに対して、味や保存状態を検証し、「ビーフジャーキーに最適な黒毛和牛の部位はなにか」を探り当てていきました。

では具体的に、どの部位が選定され、どのような工程で、開発のハードルを乗り越え、これまでにないビーフジャーキーのおいしさを引き出しているのか。次回以降に、詳しくお伝えしていきたいと思います。

素材となる熟成肉へのこだわり

ビーフジャーキーの原料となるお肉。
まず、畜種としては、黒毛和牛を基本として使っています。そのほとんどが、雌牛です。雌を使う理由としては、去勢した雄牛と比較すると、雌牛の方が、柔らかさも旨みも優れているからです。

格之進の熟成経験に基づいた「ビーフジャーキーづくり」。

お肉が本来もっているおいしさを引き出す技、それは「熟成」。熟成のメカニズムとは、肉質部分であるタンパク質に、お肉の持つ「自己消化酵素」が働いて、ペプチドが生成され、アミノ酸に移行していく工程のことをいいます。また、肉の細胞にある「自由水」と呼ばれる水分が飛び、タンパク質やミネラルが凝縮されていきます。この工程で、お肉に柔らかさと旨みが生まれます。

格之進のビーフジャーキーは、熟成肉を使用しているため、ビーフジャーキー用にスライスする前の段階から、すでにお肉に柔らかさと旨みが出ています。格之進の熟成経験に基づいた旨さが、原料の時点から詰まっています。

ビーフジャーキーは、乾燥によって旨みが凝縮された「乾燥熟成品」とも考えられます。
ビーフジャーキーの乾燥を含めた熟成工程を経て、格之進の熟成肉は、どこまで旨みを増すのか。それは、あなたの舌で体験してみてください。

金格ハンバーグ 〜誕生秘話〜

100個もの試作の末に生まれた「金格ハンバーグ」

格之進には「黒格」「白格」「金格」といった3種類のハンバーグがあります。
その中でも今回は、「金格ハンバーグ」の誕生秘話をお伝えしたいと思います。

岩手の一関バイパス国道4号線沿いに、ハンバーグとグリルがメインとなる格之進「初」のファミリーレストランとして、2013年4月「ミートレストラン格之進」をオープンしました。

ミートレストラン格之進では、ハンバーグとグリルをメインにしているため、「岩手の素材をそのまま活かした、優しい味わいを伝えたい!!」という想いから、新しいハンバーグの開発がすすめられました。

しかしながら、そううまくはいかず、100個の試作を作りましたが、
前提条件が
「素材の味わいを活かす!」
「天然素材で味わいを整える!!」
「食品添加物を使用しない!!!」
の3点でした。
なかなか「これだ!」と納得できる物はできませんでした。

数ある調味料を入れては試食し、色々な調味料を組み合わせて入れてみては思うような味にならず・・・。

熟成肉で学んだ発酵からたどり着いた塩麹

以前より熟成肉について研究開発をし、その中で発酵についても学んでいた格之進。 塩麹の機能についても興味があり「門崎 めだか米」の価値を上げることを目的として、「門崎 めだか米の塩麹」を完成させていました。

開発した塩麹を使用してみたところ、「牛肉と豚肉の甘味や旨味が強くなり、味わいに優しい奥行きが出てきた!よしこれで生産者の想いをハンバーグで伝えられる!!」と塩麹を使ってハンバーグを作る方向性に決まりました。

度重なる試食の積み重ねの結果、「どうも、塩麹を入れるタイミングによっても味が違う。」ということに気付きました。そして、美味しさを最大に引き出す為に「卵」や「塩麹」や「牛乳」や「調味料」を入れるタイミングを突き詰めてやっと完成しました。

そこで出来上がったのが「金格ハンバーグ」です。

その後、この塩麹を活用するノウハウが詰まったハンバーグを「岩手県ふるさと食品コンクール」に出品し、見事、優秀賞をいただきました。

ハンバーグ1つ取ってみても格之進の想いがぎゅっと込められています。
ぜひお店で、お取り寄せで、格之進のハンバーグを一度食べてみてください。

オール岩手の日本酒「玄会(クロエ)」

米、酵母、麹、そして杜氏の技、すべてが岩手オリジナルのお酒

以前に格之進ではお米にこだわっているという記事を書きましたが、お米を使ったお酒にもこだわっています。

岩手県一関市花泉町にある磐乃井酒造様と、岩手県一関市川崎町にある門崎ファームさんが協業し、門崎 めだか米と同じ環境で作られた酒米「吟ぎんが(ぎんぎんが)」を使用して「玄会(クロエ)」という日本酒を開発しました。

玄会(クロエ)は、
・原料米に吟ぎんが(いわてオリジナル酒造好適米)
・酵母にゆうこの想い(いわてオリジナル清酒酵母)
・麹菌に黎明平泉(いわてオリジナル麹菌)
を使用し、南部杜氏の技で仕込んだオール岩手の食材で作った日本酒です。

玄会(クロエ)という名前は、岩手の玄人(技芸などその道に熟達した職業人・専門家)同士が出会い、連携して生み出されたことから名付けられました。

岩手の熟成肉と一緒に岩手のお酒を

格之進は「一関と東京を、食で繋ぐ。」というコンセプトで事業展開をしていますが、門崎熟成肉やいわて南牛をはじめとする岩手の食材を使うことで、一関や岩手全体を活性化していきたいと思っています。
そして、このような活動を通して、日本の様々な地域を活性化させ、日本の生産者の方々を元気にしたいという夢を持っています。

格之進では、玄会(クロエ)以外にも、岩手の日本酒を取り扱っております。
ぜひ、岩手の美味しいお酒をお召し上がりください。

門崎熟成肉の解体ショー!!:格之進R

熟成肉を味わい尽くす貸切イベントを開催

格之進ではお客様のご要望に合わせて貸切イベントを開催しています。 今回は、格之進が2010年から始めている「門崎熟成肉の解体ショー」の貸切イベントを、格之進R(閉店)にて開催いたしました。 門崎熟成肉の解体ショーは、「お客様にお肉の事をもっと知って頂きたい」という思いから、格之進を良くご利用いただいているお客様との会話の中から産まれた、お客様と格之進が一緒に作り上げたお肉業界初のイベントです。 まずは、前菜で料理を楽しんでいただきながら、社長自らがお客さまの前でお肉の説明と解体を行っていきます。 まず出て来たお肉はサーロイン。
ランプとイチボがついた部位です。 千葉社長はお客様の背中を牛に見立てて、このお肉はお尻に近い部位ですと説明していきます。 お肉を大きいまな板の上において、「頭はどっちについていると思いますか?」と質問すると、「えーどっち?」と皆さん興味津々でした。
 
そして、綺麗に脂肪やスジと赤身の部分を切り分けていきます。
切りながらも、説明は続きます。
「格之進で取り扱っている黒毛和牛は雌牛。 雌牛は融点が低くとってもジューシーに味わえます。 (牛の脂身を手で触りながら)ほら、触るだけで脂がとけてきます。」 切り分け終わると、お肉は各テーブルへ運ばれ、目の前で焼かれていきます。
 
ヒレ・シンタマについてのお肉の説明も、牛の動きに合わせて筋肉の動きから、なぜお肉は硬い部分と柔らかい部分と違いが出るか??を解説しながら皆様のお席へ運ばれ、ランイチ同様に焼かれていきます。
終盤は格之進の開発した熟成肉を最大においしく食べられる塊焼きの登場。 締めには肉巻うに軍艦なども目の前で握りました。
イベント後、みなさまからは、 「これに参加したくて、2ヶ月前から楽しみにして来たんだよ。 本当に美味しい熟成肉を食べられて、来てよかった!!」 「本当に美味しい熟成肉がお腹いっぱい食べられて幸せでした!!」 「熟成肉についてたくさん勉強になりました」 など、たくさんの感想をいただきました。 格之進では、みなさまに楽しんでいただくことはもちろんのこと、とっても奥深いお肉について興味を持っていただき、少しでもお肉の知識を持って帰ってもらえると嬉しいと思っています。 イベントについて、貸切イベントがやりたいとお声がけいただければ、格之進のスタッフが一緒にプランを考えさせていただきます。 ぜひ、お気軽にご相談ください。 ※格之進Rは閉店いたしました。 ※お問い合わせは「格之進R+」までお願いいたします。 格之進 R+についての詳細はこちら

めだかが泳げる綺麗な田んぼで作る「めだか米」

格之進では、岩手県産のお米をみなさまに提供しています。

今回は、門崎ファームさんから仕入れている「門崎 めだか米」について、構想を提案しサポートした岩手大学の広田教授に話を伺いました。

もともとメダカは田んぼにいた生き物。

しかしながら、今日、メダカは区画整理や農地改良による田畑転換などで、絶滅危惧種となるほど生存していくことが難しくなってしまっています。
岩手県一関市川崎町の門崎地域でも、田んぼの区画整理の話が持ち上がっていました。
しかし、この地域はメダカがたくさん住んでいる地域だったため、広田教授は慎重に区画整理をしなくてはならないと区画整理の担当者へ解説しました。
そもそも、メダカと田んぼを共存させていくためには、双方の知識が必要となってくるため、まずは大学が田んぼを管理する形で、メダカが田んぼと川を行き来できる水路を作り、区画整理を実施しました。

メダカとお米の共存。

春から夏にかけては水路をあけるだけで、田んぼにメダカが入り込みます。
産卵期には稲に卵を産み、秋に孵化します。
孵化した子メダカと親メダカがいる田んぼは本当に綺麗で心が和みます。
再び収穫の時期になると水路をあけてメダカを川へ戻し、お米を収穫します。
田んぼで自由にメダカが泳ぐほど、とても綺麗な水を吸い上げて、のびのび育ったお米が「門崎 めだか米」です。

このように、格之進では岩手一関で力強く活動する地域の生産者と、みなさまを繋げる活動をし続けています。
また、みなさまが口にするご飯に関しても、安心安全なものを格之進にて提供し続けていきたいと考えています。

門崎ファーム 前理事長インタビュー

農事組合法人 門崎ファームの前代表理事組合長である千葉 榮恒さんにインタビューを行いました。

──メダカ米を通じた地域活性活動について、お伺いさせてください。

門崎地区では、メダカの保護、環境保全活動の一環として、昔ながらの作業や行事を通じ、子どもたちが地域の文化に触れる機会と、門崎地区に伝わる古き良きものを残すため、メダカ米を通じたイベントを開催しています
春にはお田植会を行い、参加者全員で田んぼに入り、泥だらけになりながら水稲の苗を一本一本丁寧に植えます。
夏にはメダカの観察会を行い、水田の周りの生き物調査、メダカやザリガニ、カエルの捕獲に子供だけではなく、大人までが歓声を上げます。
秋には、実ったメダカ米の収穫祭を行い、春に植えたお米の収穫と、収穫された農産物を神前に捧げ感謝します。
イベントには毎年、岩手大学農学部の生徒の皆さん、地元の子供たちを中心に多くの方々に参加頂き、近年では首都圏からの参加者も増えております。

──メダカ米へのこだわりを教えてください。

門崎ファームでは、メダカを地域の宝と位置づけ、地域ぐるみで米作りとメダカの棲む環境保護の両立に努めています。

水温が水路より高く、隠れる所がたくさんある水田は言うなればメダカのゆりかご
メダカが安心して繁殖できる環境なのです。

メダカが水田環境を好むことから、メダカとお米を結び付け、独自の栽培基準を作成し、基準を満たす栽培を行ったお米を「門崎 めだか米」として、付加価値を付け販売しています。

格之進の原点、丑舎格之進のこだわり

本店は、岩手県にあります。

格之進の本店「丑舎格之進」は岩手県にあります。
今でもここでみなさんにお届けするハンバーグやメンチカツ、門崎熟成肉の製造を行っています。

この本店では格之進全店舗のこだわりがたくさんつまっています。

お肉を一番美味しく食べていただくために

今回ご紹介したいこだわりは「一番美味しくお肉を食べてもらいたい」ということ。

格之進ではステーキやハンバーグ、焼肉など、お肉が一番美味しいと感じられる食べ方でお客様に提供しています。

ステーキ、ハンバーグ、焼肉、などお肉がどんな料理になろうとも、最大限にお肉を美味しく感じてもらえるよう、お肉のカット法、焼き方、食べ方まで総合的にお肉のことを考えて皆様に提供しています。

牛肉は枝肉としてお肉になるまでの育つ行程やお肉の保存方法(熟成)、輸送方法や切り方によって味や食感が異なってきます。
格之進ではプロの目で毎日お肉のコンディションを見ながらお客さまの要望に合わせてお肉を切っていきます。

格之進では、一番美味しくお肉を食べてもらいたいという強い願いが込められているからこそ、この手間をとても大事にしています。

格之進のお米は岩手の農家の愛情が詰まっています

お肉だけでなく、お米にもこだわりたい

みなさんは、格之進で提供している「ご飯」を食べたことがありますか?
格之進は「一関と東京を、食で繋ぐ」というコンセプトで事業を展開していますがお肉だけでなく、お米も一関や岩手のお米にこだわっています。
格之進では、岩手県の農家様が愛情をこめて育てたお米を、各店舗で月毎に種類を変えながら提供しています。
例えば、ミートレストラン格之進では下記の3種類のお米を取り扱っています。

ミートレストラン格之進でご提供している岩手のお米3種

■門崎 めだか米

昔から門崎地区に棲む、絶滅危惧種に指定されたメダカの生態系を守りながら米作りをしており、 田んぼで自由にメダカが泳ぐほど、とても綺麗な水を吸い上げて育ったお米です。
品種はひとめぼれで光沢がよく、粒がなめらかで、やや強めの粘りが特徴です。

■力男米

岩手有数の米処、奥州市江刺区で育てられ、山里で代々米作りに勤しむ及川力男氏が 「孫に美味しいお米を食べさせたい」という想いで作ったお米です。
光り輝く白米、優しい食感と味わうほど溢れ出る甘さが特徴です。

■骨寺村荘園米

岩手県の本寺地区は800年前「骨寺村」と呼ばれる荘園でした。
この地域は日本の伝統的な農村景観が今も息づく場所として国の重要文化的景観に指定されています。
この地域で景観と環境を守りながら、栗駒山から湧き出た綺麗なお水で作られたお米は絶品です。

ぜひみなさん、ハンバーグやメンチカツ、門崎熟成肉と併せて、美味しい岩手のご飯も食べてみてください。

枯らし熟成とは

肉の熟成方法のひとつ「枯らし熟成」

現在、食肉の業界で行われている熟成方法は4つあります。
「枯らし熟成」「ドライエイジング」「ウェットエイジング」「乳酸菌熟成」です。
今回は「枯らし熟成」について分かりやすくお伝えしたいと思います。

「枯らし熟成」とは、1℃〜4℃に設定した冷蔵庫内で、屠畜したばかりのお肉を枝肉のまま吊るし、3〜4週間放置しておく手法のことです。庫内にはお肉にふさわしい菌が自然に繁殖し、それらが付着することで自由水がゆっくりと引き出されます。

実は、このような熟成方法は、今に始まったことではありません。日本では「熟成」という言葉がない時代から、鳥や鹿は吊るして熟成させておくという習わしがありました。

骨のフレームで、肉に負担をかけずに熟成させる

枯らし熟成における根本的な考え方は「お肉を骨から外さずに吊ってあげると、お肉にかかる負担が少ない」ということ。

では、なぜ、骨がついたまま干す方がお肉にストレスが掛からないのでしょうか?
それは、「骨」というフレームでお肉を守りながら重力を分散させているからです。骨からお肉を外すとき、つかんだり引っ張ったりしますから、その分お肉には負担がかかってしまいます。

お肉を骨から外さず、枝肉の状態で「枯らす」ことが、「枯らし熟成」の基本です。

格之進では、背骨の真ん中で半分にされた「半丸(はんまる)」または、肩、バラ、ロース、モモの4つに分けた「四分体」の状態でフックに吊るしています。
実はお店ごとに熟成方法を変えているのですが、それはまた別の機会にお伝えしたいと思います。

格之進の熟成肉の作り方

格之進の熟成肉は枯らし熟成とウェットエイジングの組合せ

和牛の良さは、なんといってもその独特の香りにあります。焼くとふんわり甘く漂う「和牛香」。すき焼きするときの香りがいちばんイメージしやすいのではないでしょうか。この和牛香は、海外産の牛肉にはありません。

格之進では、厳選した枝肉に枯らし熟成を約30〜40日、ウェットエイジングを約20日間ほどこしています。熟成することによって、和牛香を守りながら、お肉の柔らかさと甘さを引き出していきます。では、熟成のメカニズムとはどのようなものなのでしょうか?

自由水が飛び、自己消化酵素が働いて、熟成肉になる

一言に「熟成」といってもその種類はさまざまです。熟成の仕組みは、実はすべてが解明されているわけではありません。しかし、いくつかの要素で成り立っていることが分かってきています。
まずひとつめに、ある一定の条件下でお肉を保存すると、肉の細胞にある「自由水」とよばれる水分が飛び、タンパク質やミネラルが凝縮されます。
もうひとつは、お肉そのものが持つ「自己消化酵素」が働き、タンパク質が分解されアミノ酸に変えられること。これは、お肉に備わっている酵素で、お肉を柔らかくする働きがあります。
このように、適切な熟成を行うことで、自由水が飛んでうま味が凝縮され、自己消化酵素によってお肉を柔らかくすることができるんです。

枯らし熟成と、ウェットエイジング。 ふたつの手法を駆使するのが、格之進独自の熟成肉の作り方です。異なるふたつの方法を組み合わせることにより、芳醇な和牛香を守りつつ、お肉のうま味を最大限に活かすことができるんです。

YouTube 格之進公式チャンネル YouTube 格之進公式チャンネル

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