熟成肉の格之進

  1. 熟成肉の格之進
  2. 門崎熟成肉

明治29年創業近江牛の老舗大吉商店の研究

近江牛・大吉商店について

今回のゲストは滋賀県高島市・大吉商店代表の永谷武久さんです。

[caption id="attachment_4636" align="aligncenter" width="786"] 高岡さんの挨拶[/caption] [caption id="attachment_4638" align="aligncenter" width="786"] プレゼンする永谷さん[/caption]

大吉商店は永谷武久さんの曾祖父の永谷大吉さんが明治29年創業した精肉店です。なんと126年も続く老舗です。3代目であった武久さんの父上が早世したことから、23歳の若さで4代目となり、以来、近江牛の老舗として近江牛ブランドを背負って来られました。

1代目・2代目は近江牛の生産も行ってきましたが、3代目で一度は生産部門から撤退されたとのこと。しかし4代続いた事業を軌道に乗せるためには6次産業化が欠かせないと考え、また「但馬牛への憧れ」を捨てがたく、武久さんは平成15年に近江牛の生産(肥育)部門を復活させ「大吉牧場」を創設しました。

[caption id="attachment_4637" align="aligncenter" width="600"] 全日本・食学会の村田理事長の挨拶[/caption]

現在800頭の近江牛を肥育し精肉として販売するほか、多くの加工品を製造しています。また、7カ国に輸出もしています。

大吉牧場では、主に宮崎県産の雌子牛を導入し30ヶ月齢程度で出荷してきましたが、後述するように兵庫県但馬産子牛の長期肥育と宮崎県産子牛の普通肥育という肥育スタイルになりつつあります。

今日は40ヵ月齢の兵庫県養父産の但馬牛の雌牛と27か月齢の宮崎県小林市産の雌牛の食べ並べです。なお、開催タイトルでは「29か月齢としましたが、永谷さんの厳しい眼力で選ばれたのは27か月齢の牛となりました。

今回の牛肉は血統の違い(但馬牛は純粋但馬系(父は丸谷土井、小林産は、気高系も入った牛で、父は耕富士)、月齢の違い(40か月齢、27か月齢)を味わっていただきます。なお、大吉商店さんは、但馬牛の40か月齢出荷牛、宮崎産子牛の33か月齢以上出荷牛、その他の30か月齢出荷牛と3グループのブランディングをしています。

[caption id="attachment_4640" align="aligncenter" width="786"] 上図:一般的な黒毛和牛の系統交配の組み合わせ[/caption]

全国的には雌牛の40か月齢でのと畜は、雌牛全体の0.2%程度に過ぎません。但馬牛は「少ない飼料を永く食べる」と言われ、長期肥育に適した系統といえます。また、永谷さんの飼い方の特徴として、昔ながらの「炊き餌(米や麦などを炊いた飼料で、手間はかかるが消化によく肉質も向上する)を乳酸菌発酵させた飼料を給与していることです。

但馬牛は兵庫県独自の閉鎖育種により、全国の生産者に但馬牛を、また種雄牛作りの素材として田尻系雄牛を提供していますが、閉鎖育種に伴う血縁係数の高まりという問題も抱えています。また、枝肉の売上価格を確保するため、気高系など肉量重視の牛づくりが進む中で、肉質・脂の質の良さがピカイチな但馬系は、和牛の中の和牛ともいえます。

一般の生産者は、田尻系、藤吉系、気高系を組み合わせた交配により肉量が多く肉質の良い講師生産を目標としています。こうした中で40ヵ月齢の但馬牛も雌牛生産を目指す永谷さんのチャレンジ精神に学びたいと思います。

また、肥育用の雌牛は、去勢と比べると発育速度が遅く、枝肉重量が小さい傾向にあります。と畜月齢のピークは29ヶ月齢ですが、去勢と異なり40ヶ月齢くらいまで漸減していく傾向にあります。とはいえ、40ヶ月齢まで引っ張るのは「特産松阪牛」など限定されたブランドに限られてます。

また、永谷さんは大吉牛の脂肪融点を計測していますが、驚くような低い値が出ています。

本日のメニュー

[caption id="attachment_4642" align="aligncenter" width="710"] 40ヶ月齢ランプ[/caption] [caption id="attachment_4643" align="aligncenter" width="786"] サーロイン[/caption]

〇 牛スジ煮

〇 サラダ

〇 シャルキュトリ盛り合わせ

〇 40ヶ月齢と27ヶ月齢食べ並べ ランプ塊焼き

[caption id="attachment_4651" align="aligncenter" width="786"] 27ヶ月齢[/caption] [caption id="attachment_4649" align="aligncenter" width="786"] 40ヶ月齢[/caption]

〇 40ヶ月齢と27ヶ月齢食べ並べ イチボ ローストビーフ

〇 40ヶ月齢と27ヶ月齢食べ並べ サーロインステーキ

[caption id="attachment_4648" align="aligncenter" width="786"] 27ヶ月齢[/caption] [caption id="attachment_4647" align="aligncenter" width="786"] 40ヶ月齢[/caption]

〇 ガーリックライス

参考文献

イベリコ生ハム生産者と日本青年との奇跡のコラボ

本物のイベリコ豚を学ぶ

7月4日(月)の肉肉学会は、肉肉学会としては2回目(1回目はバザス牛)の海外産のお肉。タイトルの『スペインの2大変態イベリコ生ハム生産者奇跡のコラボ〜人生を賭けた日西オーガニック生ハム友情物語〜」に今日のテーマが全て詰まっている!

・スペインの2大変態イベリコ生ハム生産者:スペインの生ハム生産者、ベルナルド・エルナンデスさん(Beher社)とルイス・ミゲルさん(Julian Martin社)
・奇跡のコラボ:純粋のハモン・イベリコだけでなく、有機の生ハム(日本初披露)まで楽しめる!
・日西友情物語:今回の生ハムを輸入してくれた日本側パートナー「ライフジュエル」の山田悠平さんと舟根稔人さんのコンビのハモン・イベリコ愛。

[caption id="attachment_4624" align="aligncenter" width="786"] 山田さん、舟根さん、ミゲルさん[/caption] [caption id="attachment_4625" align="aligncenter" width="735"] エルナンデスさんとミゲルさん[/caption]

Beher社もJulian Martin社も、イベリコ豚の生産からと畜、精肉加工、生ハム製造まで一貫して行う会社。お二人の話を聞いて感じたのは、「イベリコ豚は但馬牛である」ということです。雌豚サイドの改良を主軸に、エコーでロース芯面積やサシの入り具合など様々なデータにより選抜する方法論は和牛改良のようです。

ハモン・イベリコは、イベリコ豚の血統割合とドングリ(樫の実)の食べ方で写真の「イベリコ豚の血統とランク」のように分けられます。

[caption id="attachment_4626" align="aligncenter" width="600"] 原木から生ハムを切り出すエルナンデスさん[/caption]

そして、トレサビリティによりタグ付けられた原木(生ハムの脚)が流通する管理システムですが、母豚の血統や交配が不明なまま生ハムを流通させる業者もいるようなので、信頼できる業者さんから取り寄せるに限るとのこと。

ハモン・イベリコに必須なものは、イベリコ豚とデエサ(樫の実がある放牧地)です。イベリコ豚は、1回当たりの分娩頭数が7〜8頭と少なく、成長が遅いという昔ながらの品種です(だから美味しい)。その上、ベジョータになる豚は夏に生まれ、1年後の夏(普通の豚はとっくにと畜してます)にベジョータになるための選抜に入り、秋から「デエサ」でたっぷりドングリ(カシの実)を食べて育ち、18ヶ月齢くらいでと畜されるという超スローペースな育て方。そして生ハムとしての熟成期間も2年以上必要という、生まれてから4年も経つ豚ちゃんなのです。

・イベリコ種の豚は単独一種の豚ではないようで、スペイン食料農業環境省のHPほ「品種カタログ』では、以下のように分類されています。イベリコ豚はBC3500年頃、イベリコ半島にいた野生のイノシシを先祖として様々な豚との交配を経て、大航海時代にはアジアの豚の血まで入ったそうなので、地方によって様々なバリエーションが存在するのですね。

Entrepelado(ぶちやまだらのある)
Lampino(無毛の)
Jabugo(毛を染めた)
Retinto(赤毛)
Torbiscal(赤毛、絶滅危惧種?)

の5種があるそうで、前者3種は黒豚、後者2者は赤豚と括っているようです。

今日のお話を伺って、「ハモン・イベリコ」の成立要件は「イベリコ豚という固有品種と、デエサと呼ばれるオークのある放牧地」だと思いました。

イベリコ豚は、1960年代の豚増産時代に、交雑種に席巻され始め、90年代には絶滅寸前まで頭数が減ったため、生産者と国が品種維持管理に乗り出して漸く、回復してきたのです。

それでは、1頭当たり1?が必要という広大な放牧地(デエサ)が存続した条件はなんだったのか?日本では農地開放などにより耕作地の細分化が進んだのですが、スペインでは、この広大な放牧地(オーク林と草地で成り立つ)が細分化されずに維持できた理由はなんだったのか。歴史の変遷により、デエサが国王領→教会領→民間有に変化しながらも、イベリコ豚生産のための管理規制等があったのか、今回はそこまでは分かりかねました。

ともあれ、実際のイベリコ豚生産者のお話を聞く大変、貴重な機会となりました。
脂(あぶら)兄弟こと高橋勇会員の脂肪酸分析によると、たオレイン酸は54.6(高級和牛並み)、α-リノレン酸も高く、融点は脅威の25.5度!
生ハムの融点の低さ、塩気を感じないまろやかさ、甘い脂、噛みごたえがあるのに口の中で馴染んでいく赤身、熟成チーズのようなシャリシャリのチロシン。異次元の美味しさに驚きます。

講演者

★山田悠平氏(合)ライフジュエル代表社員&舟根稔人氏
学生時代にスペインで通訳をしている小学校中学校の同級生がいるサラマンカ州ギフエロ村に観光に行った際にイベリコ豚の生ハムに出会い衝撃を受けてスペイン全土を2か月間バスで放浪。スペイン各地にあるイベリコ豚生ハム生産者や生ハムを食べ歩き、たどり着いたギフエロ産イベリコ豚生ハムを自身で輸入することを決意。現在スペインとの取引は7年目。年に3回ほど現地に行って仕入れた商品のフィードバック・製造ライン・農場の取り組み・スタッフとの交流を行ってます。また、今回の様に年に1度スペインの担当者などを日本に呼んで卸先の飲食店を回りチェックやアドバイス・日本のマーケットの理解を一緒に行い、より高いサービス体験を一緒に作ることを目標にしています。

★Beher(べエール):ベルナルドさん
今回オーガニックのイベリコ豚生ハムを一緒に取り組みしている老舗生ハムメーカー「Beher」は、飼料になる農場→養豚→堵畜→加工→熟成→製品まで自社一貫で行っております。Beherは大手企業でありながら純血統のイベリコ豚に特化している上に更にイベリコ豚を追求してとうとうオーガニック養豚まで開始した。餌もオーガニックで塩もオーガニックというもはや人間より良いもの食べている環境で育ってます。

★Julian Martin(フリアン マルティン):ルイスミゲルさん
こちらもBeherと同じくスペインはサラマンカのGuijueloと呼ばれるハモンイベリコのD.O産地でこちらも1社の一貫生産で養豚からやってます。そもそも分業の生ハム業界で1社1貫生産のところは数えるほどしかないのですが、例えばイベリコ豚を1頭放牧するのには法律で1ヘクタール以上の樫の木放牧地が必要とされています。ですがこれはミニマムの広さで、雨の量によって実りをみて、1頭/1.5ヘクタール〜1頭/2ヘクタール前後となります。

本日のメニュー

〇 生ハムの食べ並べ

[caption id="attachment_4630" align="aligncenter" width="786"] ハモンイベリコベジョータ純粋の原木[/caption]

・ハモンイベリコ・デ・ベジョータ100%血統 48ヶ月熟成
・オーガニック パレタ・イベリコ・ベジョータ100%血統 30ヶ月熟成
・オーガニック サルチチョン・イベリコ・ベジョータ100%血統
・オーガニック チョリソ・イベリコ・ベジョータ100%血統
・コピタ(肩肉)・イベリコ・セボ 24ヶ月熟成
・オーガニック パンセタ(バラ肉)イベリコ・デ・ベジョータ100%血統

〇 原木切り出し イベリコベジョータ純粋

〇 トントロ西京漬けとアバニコのグリル

〇 一口ヒレカツ

〇 ガルビュール

〇 肩ロースロティ スペアリブBBQ

[caption id="attachment_4631" align="aligncenter" width="734"] 肩ロース[/caption]

〇 ブロッコリー麺と大豆ミートソース

参考文献

シャロレー牛にかける北十勝ファームの情熱

北十勝ファームとシャロレー

「第47回肉肉学会」のテーマは、「シャロレーにかける北十勝ファームの情熱」。(株)北十勝ファームは北海道足寄町で上田金穂代表が経営される日本短角種の一貫生産の牧場。200頭の繁殖雌牛と7頭の種雄牛を飼育する、短角種としては日本最大の牧場だと思います。

[caption id="attachment_4600" align="aligncenter" width="640"] 高岡最高顧問の挨拶[/caption] [caption id="attachment_4601" align="aligncenter" width="640"] 北十勝ファーム代表・上田金穂さんの説明[/caption]

そんな上田さんから今日は「シャロレー牛」をお肉の提供をただきました。シャロレーはフランスを代表する肉用牛ですが、日本では曽田玄洋氏がフランスから購入したシャロレーを元に昭和39年に北海道駒ヶ岳山麓で開いた「曽田シャロレー牧場」で飼育された記録が残るくらいです。そのシャロレーを上田さんが飼うことになったのは、北海道別海町の(株)トータルハードマネージメントサービスの黒崎さん輸入したシャロレーの受精卵でシャロレーを生産し、肥育を上田さんに任せた、というリレーがあったためです。

[caption id="attachment_4602" align="aligncenter" width="640"] トータルハードマネージメントサービスの黒崎尚敏さん[/caption]

上田さんは、シャロレーは北十勝牧場の主力である日本短角種と比べ肉質は変わらない(赤身)が、歩留まりが高いので、熟成をかけたり、黒毛和種との交雑種を生産したりすれば期待できると考えているそうです。

たぶん、日本でシャロレーを肉用に肥育している牧場は、北十勝ファームだけだと思いますし、北十勝ファームのシャロレー出荷が始まったばかりなので。本日、提供されたシャロレーの肉は本当に貴重な国産シャロレー肉です。

また、本日は、曽田玄洋氏のお孫さんにあたるAkura Sodaさんもお見えになり、玄洋さんの思い出話を披露してくださいました。なんと!曽田玄洋氏をモデルにした夏木陽介主演のテレビドラマ「太陽野郎」(昭和42年〜43年)は、曽田シャロレー牧場でロケをしているのです。

[caption id="attachment_4603" align="aligncenter" width="561"] 雑誌「中学三年コース」特別付録の小説「太陽野郎」。在りし日の曽田シャロレー牧場が写ってます。[/caption]

本日のシャロレー肉は去勢で28ヶ月齢で、枝肉重量567kg。食肉格付による肉質等級は2、ロース芯面積は65cm2

肉質等級以外は、一般の黒毛和種去勢と同等の成績でした。

脂(あぶら)兄弟こと高橋勇会員が本日のシャロレーの脂肪酸組成を分析してくださいましたが、オレイン酸含量は49.5,融点は33.2℃で、黒毛和種10頭の平均値(オレイン酸52.2,融点28.7)に比較的近い数字でした。

本日のメニュー

〇 牛スジの塩レモン煮込み カナッペスタイル

〇 ウチモモの低温調理 サラダ仕立て

〇 シャルキュトリー盛り合わせ

〇 ウチモモのローストビーフ 赤ワインソース

〇 サーロインステーキ

〇 丑蕎麦 更級堀井謹製 二八平打ち麺 バラ肉の和風クリーム蕎麦

[caption id="attachment_4614" align="aligncenter" width="786"] (特別提供)セブンイレブン 格之進メンチカツバーガー[/caption] [caption id="attachment_4607" align="aligncenter" width="600"] 本日のシャロレーの枝肉(格付)写真[/caption] [caption id="attachment_4608" align="aligncenter" width="786"] 本日のシャロレーのサーロイン[/caption]

参考文献

安曇野放牧豚に込めた想い

藤原畜産の概要

「第46回肉肉学会」のテーマは、「安曇野放牧豚」。読んで字の如く、長野県安曇野市で「放牧養豚」経営をされている(有)藤原畜産(藤原仁代表)の藤原喜代子さんを招いての学びです。喜代子さんの父、仁さんの祖父が家畜商さんであったことから始まった牧場で、現在は仁代表が生産担当、喜代子さんが販売担当の親子二人三脚で、標高800mにある自然に恵まれた中で放牧養豚をされています。美しいけれど厳しい自然条件のため、寒さで豚が死んでしまうなどという経験を経て、発酵床(チップや米ぬかを発酵させた床の上で豚を群飼育)と山野放牧を組み合わせた飼育方法が軌道に乗り、「安曇野放牧豚」のブランド名で、直売やシェフへの提供を柱として経営してこられました。

そうしたなか、2019年から日本で発生し続ける「豚熱(旧名:豚コレラ)の影響で、新潟県の種豚場から子豚の導入ができなくなり、近隣の種豚場からの導入に切り替えましたが、豚の品種が変更(三元豚→合成豚)されたため、飼育管理方法の大幅な変更を迫られました。また、野生のイノシシからの豚熱感染を予防するため、放牧地に外柵を整備する間、放牧ができなくなったりと苦しい状況が続きました。 更に新型コロナの蔓延により取引先のレストラン等が休業に追い込まれるなど、災難続きの近年ですが、安曇野放牧豚に込められた藤原さん母子の想いは途切れることなく、飼育方法の改善、キッチンカーの活用や学校給食・小売りの増加等の対応で乗り切っています

[caption id="attachment_4582" align="aligncenter" width="780"] 高岡最高顧問の挨拶[/caption] [caption id="attachment_4584" align="aligncenter" width="616"] 肉おじさんの挨拶[/caption] [caption id="attachment_4583" align="aligncenter" width="706"] プレゼンする藤原喜代子さん[/caption]

徳子さんと疋田恵子さんのプレゼン

今回は、二人の特別ゲストも迎えました。

[caption id="attachment_4585" align="aligncenter" width="639"] プレゼンする徳子さん[/caption]

お一人は肉肉学会でもお馴染みの「徳子tokco」さん。株式会社レーマン(LAIMAN)CEOとして、日本における「メディカルイラストレーション」の普及・発展に努めています。もともと獣医でもある徳子さんは、人間と臓器が類似する豚の研究もされてるので、今日は「豚繋がり」でメディカルイラストレーションの重要性を豚の生体応用の立場からプレゼンしていただきました。

二人目のゲスト・疋田恵子さん(札幌在住・korokoron株式会社代表取締役)は、最近、注目を浴びている「海洋熟成酒」について、肉肉学会としても学びのテーマとしている「熟成」の観点から話題提供していただきました。お話だけでなく「海底熟成余市」を試飲用にご提供いただき、「海底熟成と非熟成」の飲み並べをさせていただきました。

[caption id="attachment_4588" align="aligncenter" width="775"] プレゼンする疋田恵子さん[/caption]

本日のメニュー

〇 パテドカンパーニュ

〇 モルタデッラ(ウチモモ)とプルドポーク(端材)

〇 モモハムのサラダ(ソトモモ)

〇 シュークルート(肩ロースほか)

〇 生姜焼き(リブロース)

〇 骨付きロースロティ(サーロイン)

〇 角煮バーガー(バラ)

参考文献

磯沼牧場ガンジー牛に学ぶ

はじめに

「第45回肉肉学会」のテーマは、「磯沼牧場ガンジー牛に学ぶ」。肉肉学会ではお馴染みの磯沼ファームさん。第12回「ジャージー未経産牛(フリーマーチンの30ヶ月齢)」でプレゼンしていただいだほか、「黄昏BBQ」などの特別企画でもご協力いただいています。

八王子という東京近郊で酪農経営をされている磯沼さんは、7種類の乳牛を飼育する、日本で唯一の酪農家でもあります。「ホルスタイン」「ジャージー」「ブラウンスイス」「ガンジー」「エアシャー」「モンペリアルド」「デイリーショートホーン」。乳牛博物館ですね。普通の酪農家は乳量が多いホルスタインを(日本の乳牛の95%)、チーズを作る場合はタンパク質の多いブラウンスイスを、乳脂肪が欲しい場合はジャージーを飼育したりしますが、その他の品種を飼うことは希です。変態・牛好きの磯沼さんだからできるのかも知れません。

ガンジーは日本で200頭にも満たない飼育頭数で、飼育する農家も4戸程度だと思います。こうした特殊な乳牛は、雄子牛や搾乳を終えた経産牛などを肉として利用する場合、ほとんど価値を認められず二束三文で取引されてしまいます。磯沼さんは、自家牧場産の経産牛などを肥育して「牛肉」としての価値を付与することに努めており、肉肉学会でもそうした取り組みを支援・紹介したく、ガンジーの経産牛を学ぶことにしました。

[caption id="attachment_4541" align="aligncenter" width="774"] 肉おじさんの挨拶[/caption] [caption id="attachment_4542" align="aligncenter" width="786"] 磯沼正徳さんの挨拶[/caption] [caption id="attachment_4543" align="aligncenter" width="786"] 堀井良教さんの挨拶[/caption]

磯沼ミルクファームさんとガンジーの話

磯沼牧場(正式名称は磯沼ミルクファーム)は、牛ふんにコーヒー粕を混ぜて発酵させた「コーヒーの香りのする牧場」であり、様々な体験教室などを通じて、地域住民や消費者の理解を得て都会の町中で牧場を経営されてます。

こうした消費者との交流においても「7種類の乳牛」がいることは、子どもたちの発見に繋がり、家畜を通した多様性を実感する学びの場ともなっています。とはいえ、普通に日本にいない乳牛を導入することは大変で、磯沼さんもガンジー、エアシャー、モンペリアルド、デーリーショートホーンは受精卵を米国等から輸入して、自家牧場の牛に受精卵移植して生産しています(BSE(牛伝染性脳症)の関係で、豪州・NZ以外の国から生きた牛を輸入することができないため)。

今回のガンジーも、米国から輸入した受精卵を、磯沼牧場のジャージー牛に移植して生まれた「みいちゃん」です。みいちゃんは2016年に生まれ、2回お産したあと繁殖が上手くいかなかったため、1年以上飼い直して(肥育用に飼料給与して)2022年2月にと畜されました。68ヶ月齢(5歳8ヶ月)、生体重1トン、枝肉重量569kgでした。

ガンジー牛は、英国のチャンネル諸島で閉鎖的に飼育されてきた乳用種で搾乳量は、ホルスタインには及びませんが、乳脂率が高いため、特に放牧等により青草を食べたガンジーの牛乳は黄色味を帯び、「ゴールデンミルク」と呼ばれます。日本でのガンジー飼育頭数は、どの資料を見ても「200頭」とされてますが、原田理事長が、ガンジーを飼育している牧場(栃木県・南ヶ丘牧場、大分県ガンジー牧場、新潟県・加勢牧場に確認したところ150頭くらいではないか、と思われます。いずれにしろ、大変、希少な牛種です。

磯沼さんからは、牧場の概要とガンジーを飼育するに至った経緯など発表していただき、併せて夏の新規開店に向けて牧場内で準備中の「カフェ」についても話を伺い、新たな「磯沼ミルクファームのビジョン」を共有させていただきました。

今回の「みいちゃん」のお肉は、思ったよりサシが入り(見た目にはB2.5という感じ。一般販売してないので、格付はしていません)、ロース芯もしっかりした仕上がりでした。もちろん、お味もグーッ!

本日のメニュー

〇 イチボの赤ワイン煮込み

〇 おランプのローストビーフ イチボの冷製 からし黄身酢和え

〇 サーロインタリアータ サラダ仕立て ヨーグルトドレッシング

〇 ランボソとイチボ先三寸の塊焼き

〇 サーロインステーキ

〇 ガンジーミートソースとミルクのホワイトソースのグラタン

参考文献

新春肉祝 世界初純血但馬オリーブ牛

概要

「第44回肉肉学会」は、「新春肉祝 世界初 純血但馬オリーブ牛」と題して「格之進肉学校六本木分校」の2階、3階を利用しZOOMによるオンライン参加を併用するハイブリッド方式で開催されました。 今回のテーマ「純血但馬オリーブ牛」とはなんでしょう?それも世界初?。

今回のプレゼンターは、オリーブ牛でお馴染みの香川県高松市の焼肉店「一(いち)牛(ご)」の森由樹博さんとオリーブ牛生産農家の山種易産業・倉山建造社長(お二人は現地からのZOOM参加)。通常のオリーブ牛は子牛の産地にかかわらず、香川県内で、オリーブ搾油粕を加工した飼料を一定期間与えられ肥育された3等級以上の牛肉です。但馬牛(うし)は他県からの血統を一切いれない兵庫県産の子牛で、肥育すればきめ細かいサシの入った素晴らしい肉になりますが、血統的に枝肉重量が小さいため、但馬牛(ぎゅう)、神戸ビーフ、特産松阪牛など超高級なブランド牛肉の素牛として利用されます。森さんと倉山社長は、あえて淡路家畜市場から素牛(9ヶ月齢)を購入してオリーブ牛として育てることで(33ヶ月齢出荷)、但馬牛(うし)の血統とオリーブ搾油粕飼料給与の融合による美味しい牛肉生産に挑戦されたのです。新春にふさわしい牛肉をいただくことができました。

オリーブ牛の特徴を活かした料理の数々は、岡橋シェフと遠藤シェフの競演によるものです。ごちそうさまでした。

[caption id="attachment_4534" align="aligncenter" width="786"] 一牛の森由樹博さん。(当日はZOOM参加)[/caption] [caption id="attachment_4536" align="aligncenter" width="642"] 山種易産業の倉山建造社長。原田理事長の牧場訪問時。[/caption] [caption id="attachment_4523" align="aligncenter" width="714"] 肉おじさんの挨拶[/caption]

堀井格之進登場!総本家更級堀井の堀井良教さんと格之進の千葉祐士さん

肉おじさんと純血但馬オリーブ牛のリブロース

今回の牛肉の素牛(淡路家畜市場でセリを待つ)

本日のメニュー

〇 肉スープ(スネ骨)

〇 カイノミ仕立て違い3種肉前菜

〇 牛スジ塩煮込み

〇 サラダ

〇 リブロースユッケ

〇 焼肉(ランプ、イチボ、ナカバラ、カイノミ、ブリスケット、リブロース

〇 柚子切りバラ肉蕎麦

〇 ほうじ茶パンナコッタ

参考文献

牛おじさん肉おじさんの牧場訪問記

はじめに

「第43回肉肉学会」は、久しぶりのリアル会合でもあり「忘肉会」として「2021年牛おじさんと肉おじさんの放浪牧場訪問報告会」としました。  コロナ禍の中でオンライン肉肉学会を開催したり、いろいろチャレンジしましたが、やはりリアルに勝る物はない!ということで開催したところ、満席の参加者と楽しむことができました。    今回のプレゼンは、そんな状況でも全国ファームツアーを粛々と実行していた肉おじさんと牛おじさんの牧場訪問記を紹介させていただきました。「シェフと伝える持続性畜産確立事業」での調査の一貫で訪問した牧場が主体です。

食材の方は、肉おじさんと牛おじさんが訪問した素晴らしい牧場の中から、群馬県の鳥山畜産の長期熟成肉(160日熟成のモモニク)、島根県津和野町・京村牧場の17歳の経産牛(ゲップからのメタンガス排出削減効果のある亜麻仁油脂肪酸を給与)をチョイスしました。

また、肉肉学会の常連でもある研究心旺盛な榮野川さくら子さんの「リキフーズ」のプルドポークも紹介させていただきました。

[caption id="attachment_4507" align="aligncenter" width="786"] 高岡顧問と榮野川さくらこさん[/caption] [caption id="attachment_4508" align="aligncenter" width="771"] 「堀井格之進」の牛そば復活も近し[/caption] [caption id="attachment_4509" align="aligncenter" width="711"] 肉おじさんと牛おじさん[/caption] [caption id="attachment_4513" align="aligncenter" width="786"] 鳥山畜産の熟成庫。たくさんのモモ肉が吊されている光景は圧巻。[/caption] [caption id="attachment_4510" align="aligncenter" width="600"] その中でもひときわ真っ白な「種菌」に覆われたモモ肉が、今回のお肉です。[/caption]

京村牧場の京村耕平さんを囲んで、肉おじさんと牛おじさん。京村さんは、自ら人工授精もして、黒毛和牛だけでなく、乳用種との交雑種を生産・肥育したりする変態さん。牧場は豊かな自然に囲まれた山の上にあります。

京村牧場では経産牛を肥育(配合飼料で飼い直し)しています。
牧場訪問時に「ぜひ京村さんの経産牛を食べたい」と肉おじさんがつばを付けておきました。

本日のメニュー

〇 リキフーズ・プルドポークの春巻き

〇 鳥山畜産・長期熟成肉ウチモモのローストビーフ

〇 鳥山畜産長期熟成肉のステックアッシュ

〇 京村牧場・経産牛のイチボのしゃぶしゃぶサラダ

〇 京村牧場・経産牛のランプのカツレツ

〇 京村牧場・経産牛のサーロインのロースト

〇 京村牧場・経産牛のミートソースのペンネ

参考文献

16歳但馬牛すき焼きから学ぶ

はじめに

「第42回肉肉学会」のテーマは、「16歳但馬牛すき焼きから学ぶ」。お招きした生産者は、兵庫県香美町で肉用牛繁殖経営をされている田中一馬さん。田中さんは、兵庫県の但馬牛の母なる産地に新規就農して、現在では繁殖雌牛60頭を飼育する地域を担う中核的な生産者になられました。積極的にSNSで発信されていることでも有名です。

[caption id="attachment_4503" align="aligncenter" width="786"] 人形町今半本店[/caption]

田中さんは「繁殖農家」ですから、通常は、生まれた子牛を10か月齢程度で家畜市場に出荷して子牛の販売収入を得ることがメインのお仕事です(牛の蹄を手入れする「削蹄師」もされてますが)。しかし、年に数頭(不定期)、お産の働きを終えた雌牛(経産牛)を肥育して(しばらく太らせて)牛肉として出荷することがあります。牛のコンディションによって、放牧地で配合飼料を与えずに放牧肥育する場合は「放牧敬産牛」としてオンラインで販売すると、告知直後に売り切れる人気商品です。また、放牧をしないで牛舎の中で配合飼料も給与して仕上げる場合もあります。いずれの場合も、奥様のあつみさんが自らお肉をカットして販売されており、あつみさんは第15回肉肉学会(2018年1月27日「但馬産放牧敬産牛」)にスピーカーとして登壇されたので、ご夫婦での肉肉学会登場!ということになります。

[caption id="attachment_4504" align="aligncenter" width="786"] 牛おじさん、すき焼きおじさん、肉おじさん[/caption]

今回は、田中さんが育てた16歳の雌牛「てるふく」を、人形町今半本店でいただくという、肉肉学会初めての試みをさせていただきました。また、ようやく、オンラインから脱して、リアルで開催された記念すべき回ともなりました。

[caption id="attachment_4490" align="aligncenter" width="786"] プレゼンされる田中一馬さん。[/caption]

「てるふく」のはなし

和牛は、血統登録がされているのですが、通常、雄は漢字名、雌はひらがなで記述されます。今回の牛は雌なので、名前は「てるふく」。照や福は和牛の名前としてはよく出てきますが、「てるふく」は2005年02月16日生まれの16歳(数えで17歳)。父は照波土井、祖父は谷福土井、曽祖父は照長土井という但馬牛の家系です。和牛の血統は、このように父、母の父(祖父)、母の祖父(曾祖父)を重視する(三代祖)傾向にあります。てるふくは、雌牛として優秀で13回もの出産をした、田中家でも稼ぎ頭の牛でした(通常、2歳過ぎが初産ですから、ほぼ毎年1頭子牛を産んだことになります)

そんな「てるふく」に肉おじさんと牛おじさんが出会ったのは、前年10月に田中牧場に伺った時です。田中さんは、前述のように、経産牛の肥育については「放牧ありき」ではなく、その牛の個性に合わせた養い方で牛の能力を引き出したいと思ってます。「てるふく」は高齢のため歯が抜けて放牧で牧草を食べることができないため、配合飼料や乾草で1年半ほど「飼い直した」牛です。普通の飼い直しは半年ほどなので、じっくり丁寧に育てられた「熟成うし」と言えます

牛舎でゆったり反芻するその姿に一目惚れした肉おじさんが田中さんに頼み込んで「売約」。そして、そのお肉を、すき焼きの頂点「人形町今半本店」で食べたいと、高岡副社長にお願いして実現した「頂上ランデブー」なのです。

てるふくのお肉は、赤身の色合い、きめ細かいサシ、16歳とは思えない柔らかさ、それでいて脂はあっさりという素晴らしいものでした。そのサーロイン、リブロースを、今半本店さんの極上の手腕で味わいました。

幸せな牛飼いさんが飼った幸せな牛を幸せな気持ちで食べた極上のひとときでした。

満席の会場の皆さんからもため息が聞こえてきました。

[caption id="attachment_4491" align="aligncenter" width="786"] 田中さんのプレゼン資料における自己紹介。[/caption] [caption id="attachment_4493" align="aligncenter" width="589"] てるふくのリブロース。[/caption] [caption id="attachment_4492" align="aligncenter" width="786"] てるふくのリブロース・すき焼き用カット[/caption]

本日のメニュー

〇 前菜

〇 お椀

〇 中皿

〇 温物

〇 進め肴

[caption id="attachment_4499" align="aligncenter" width="781"] すき焼き[/caption] [caption id="attachment_4498" align="aligncenter" width="786"] すき焼きの卵[/caption] [caption id="attachment_4502" align="aligncenter" width="786"] すき焼きの野菜[/caption] [caption id="attachment_4501" align="aligncenter" width="786"] すき焼きの完成[/caption]

〇 食事

〇 デザート

参考文献

日本型グラスフェッドビーフへの挑戦

はじめに

「第40回肉肉学会」のテーマは、「幸せな牛肉 日本型グラスフェットビーフへの挑戦」と題して、元青森県営農大学校教師臼田裕(ウスタヤスヒロ)氏によるカスピ海ヨーグルトを活用したインプリンティング哺育による酪農家が育てる美味しい牛肉づくりへの実験的挑戦を学びました。

「農大校」というのは、各都道府県にある2年制の農業教育短大という性格の教育機関で、かなり実践的な農業技術を学びます。以前は、農家の子弟が多く卒業後も実家に戻り就農するという性格のものでしたが、近年はサラリーマン家庭など農家以外の子弟がほとんどで、かつ女性が多いという特徴を持っています。そんな農大校での臼田さんの実証的な研究成果を学びました。

前回に続き、今回もZOOMによるオンライン開催となりました。

[caption id="attachment_4467" align="aligncenter" width="786"] 高岡さんもオンラインで挨拶。素敵な空間ですね[/caption]

オンライン肉肉学会の具体的方法

新型コロナ禍を受け、肉肉学会のリアル開催を模索しつつもデッドロックに乗りあげていた肉おじさん&牛おじさん。世の中にZOOMを利用したオンライン会議が普及していることに注目して、今回は発想の転換。肉肉学会もオンライン開催することで、遠方のゲスト生産者さんに現地からリポートしていただけること、参加者も自宅からアクセス可能なこと、家族も一緒に参加できることなどのメリットも見いだして「オンライン開催」に。

以下は、イベントページに掲載された肉おじさんからのメッセージです。

『「このご時世のなかで、、、考えさせられました。。。 時代はどのように変容していくのか・・・ 私はめっちゃラッキーなことに日本を代表する脳科学者藤井 直敬 (Fujii Naotaka)さんと親友になれたので「REALとVRと脳の相関関係」が私のようなお肉以外のことはトンと分からず屋にも理解できるように教えて頂きこの先の未来の消費者の変容の方向性が見えてきたと心のなかで確信しております。

そのアウトプットの一つが肉肉学会オンライン研究会です。 オンライン会議システム(Zoom又はRemo)を使用して参加者に同一の料理又は料理素材を宅配便で提供してライヴで牛肉の生産者の思想や哲学そしてそれを受け継ぐ肉屋さんの思想と哲学に耳を傾けながらその手掛けた思想が物質化した牛肉を食して頂き、リモートでありながら共感や共有そして共鳴を引き起こすサービスにチャレンジします。

肉肉学会オンライン研究会は初めてのチャレンジですので様々不具合あるかともいますが是非肉肉学会を育ててあげよう又は一緒に未来の食を拡張しよう!!!って想って頂ける方々と一緒にチャレンジできることにとてもワクワクしており人生を一緒に味わい尽くせることをご一緒出来ることに心から感謝します。 是非、一緒に食の未来を切り開きましょう!』

というわけで、参加者の自宅にお肉を事前配送し、参加者それぞれが調理道具を用意して、パソコンやタブレットの前で待ち構える、という「肉肉学会」が開催されました。

★お届商品
・ サーロイン
・ ランプ
・ イチボ
・ 門崎熟成肉 コーンドビーフ約100g×1P
・ 金格ハンバーグ150g
★【重要】肉肉学会オンライン研究会で必要なものは!?
・ PC(ない場合はスマートフォン)
・ 塩(純粋な食塩でOK:アミノ酸が入っている味塩はNG)
・ 黒胡椒(粗挽きされたものがベター)
・ わさび(なくても大丈夫)
・ お箸
・ 取皿
・ まな板(塊焼きを載せてまな板の上でカットします)
・ 包丁(塊焼きをカットする際に使います)
・ ご自身の飲みたいドリンクを準備
・ ホットプレート(カセットコンロとフライパンでも可)です。

お肉の紹介

今回のお肉は、青森県営農大学校育ちの交雑種(ホルスタイン♀×黒毛和種♂)のメス27ヶ月齢です。この牛は、青森県営農大学校で調査研究の一環として育てられたもので、母牛の初乳をカスピ海ヨーグルトとして発酵(初乳にカスピ海ヨーグルトの乳酸菌を投与)させて作った「発酵初乳」を通常の2倍の期間、1日あたり3倍の量を飲ませ、肥育期は6割が牧草で育てた27ヶ月齢で出荷。見事に真っ赤なお肉です。

[caption id="attachment_4471" align="aligncenter" width="786"] オンライン肉肉学会の様子[/caption]

本日のメニュー

〇 青森県営農大校産交雑種(27ヶ月齢)サーロインステーキ

[caption id="attachment_4474" align="aligncenter" width="786"] ひたすら肉を焼きます
(原田家の場合。以下同じ)[/caption] [caption id="attachment_4475" align="aligncenter" width="786"] 焼けました[/caption] [caption id="attachment_4476" align="aligncenter" width="662"] 原田家オリジナル。ブルーチーズ・ポテトサラダ [/caption]

〇 金格ハンバーグ

〇 門崎熟成肉コンビーフ

参考文献

さの萬×前田牧場=ドライエージングの取組み

はじめに

「第40回肉肉学会」のテーマは、「さの萬×前田牧場=ドライエージングの取組み」。今回の肉肉学会は、折からの新型コロナ感染の蔓延によりリアルなかたちでの開催が困難になったため、苦渋の選択として、ZOOMによるオンライン開催となりました。


オンライン肉おじさんの挨拶。

今回のゲストは富士宮市で熟成肉の「さの萬」を経営する佐野佳治さんと、佐野さんからドライエージング技術を習得された栃木県太田市・前田牧場の前田美智子専務です。


オンライン取り寄せお肉セット

オンライン肉肉学会の具体的方法

新型コロナ禍を受け、肉肉学会のリアル開催を模索しつつもデッドロックに乗りあげていた肉おじさん&牛おじさん。世の中にZOOMを利用したオンライン会議が普及していることに注目して、今回は発想の転換。肉肉学会もオンライン開催することで、遠方のゲスト生産者さんに現地からリポートしていただけること、参加者も自宅からアクセス可能なこと、家族も一緒に参加できることなどのメリットも見いだして「オンライン開催」に踏み切りました。

以下は、イベントページに掲載された肉おじさんからのメッセージです。
『「このご時世のなかで、、、考えさせられました。。。 時代はどのように変容していくのか・・・
私はめっちゃラッキーなことに日本を代表する脳科学者藤井 直敬 (Fujii Naotaka)さんと親友になれたので「REALとVRと脳の相関関係」が私のようなお肉以外のことはトンと分からず屋にも理解できるように教えて頂きこの先の未来の消費者の変容の方向性が見えてきたと心のなかで確信しております。

そのアウトプットの一つが肉肉学会オンライン研究会です。

オンライン会議システム(Zoom又はRemo)を使用して参加者に同一の料理又は料理素材を宅配便で提供してライヴで牛肉の生産者の思想や哲学そしてそれを受け継ぐ肉屋さんの思想と哲学に耳を傾けながらその手掛けた思想が物質化した牛肉を食して頂き、リモートでありながら共感や共有そして共鳴を引き起こすサービスにチャレンジします。

肉肉学会オンライン研究会は初めてのチャレンジですので様々不具合あるかともいますが是非肉肉学会を育ててあげよう又は一緒に未来の食を拡張しよう!!!って想って頂ける方々と一緒にチャレンジできることにとてもワクワクしており人生を一緒に味わい尽くせることをご一緒出来ることに心から感謝します。

是非、一緒に食の未来を切り開きましょう!』

というわけで、参加者の自宅にお肉を事前配送し、参加者それぞれが調理道具を用意して、パソコンやタブレットの前で待ち構える、という「肉肉学会」が開催されました。

★お届商品
・前田牧場産ホルスタインロース ステーキ
・門崎熟成肉 コーンドビーフ約100g×2P
・白金豚&純和鶏レバーのパテドカンパーニュ約100g
・金格ハンバーグ150g
・黒格ハンバーグ150g
★【重要】肉肉学会オンライン研究会で必要なものは!?
・PC(ない場合はスマートフォン)
・塩(純粋な食塩でOK:アミノ酸が入っている味塩はNG)
・黒胡椒(粗挽きされたものがベター)
・わさび(なくても大丈夫)
・お箸
・取皿
・まな板(塊焼きを載せてまな板の上でカットします)
・包丁(塊焼きをカットする際に使います)
・ご自身の飲みたいドリンクを準備
・ホットプレート(カセットコンロとフライパンでも可)です。

リビングやダイニングで換気扇がない状況でお肉を焼いたために奥様に叱られたという方もいらっしゃいましたよ。

前田牧場の紹介

株式会社前田牧場(前田昭代表)は肉用牛(ホルスタイン去勢、交雑種)2500頭を飼育する大規模牧場であり、農業部門としても米麦、ほうれん草、人参、じゃがいも、さつまいも、イチゴを栽培し,飼料作物も15ヘクタール作付けする複合農場です。規模が大きいだけでなく、バーク堆肥の製造販売、稲わら購入など耕畜連携も進め。地域の中核農場になっています。バーク堆肥は、自社の専用バーク製造器で粉砕したバークを敷料に利用し縦型スクリュー式の堆肥舎で堆肥化したものです。

更に牧場から10分ほどの直営店「ファーマーズカフェ」で自社産の精肉、熟成肉、加工肉、レトルトカレーなどを販売するほか、レストランでの牛肉料理の提供を行うなど,スーパーマルチな牧場です。

前田牧場は智恵子専務と妹の斎藤順子常務とが切り回しており、前田姉妹の父上・昭(あきら)氏は、牛肉自由化の際にホルスタインの規模拡大を進めるなど、数々の逆境を乗り越えて来た方で、北海道からホルスタイン育成牛を,地元の市場から交雑種を導入し、ホル去勢の場合は12か月間肥育して20か月齢で出荷するというスタイルを現在でも貫いています。この肉を「前田牧場の赤身肉」として営業活動に邁進しているのが前田専務。牧場からのビデオ配信など工夫を凝らして多くのファンを獲得してます。


オンライン肉肉学会の準備(原田家の場合)


肉おじさんが指導するオンライン肉肉学会の様子(原田家の場合)

本日のメニュー

前田牧場産ホルスタイン熟成肉(46日)サーロインステーキ


前田牧場産ホルスタイン熟成肉サーロインのステーキ (原田家の場合。以下、同じ)


金格ハンバーグ

白金豚と純和鶏のパテ・ド・カンパーニュ

門崎熟成肉コンビーフ

原田家オリジナル チーズのサラダ


オンラインだとこんな楽しみも


参考文献

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