熟成肉の格之進

2022年3月29日 第45回肉肉学会の概要

磯沼牧場ガンジー牛に学ぶ

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はじめに

「第45回肉肉学会」のテーマは、「磯沼牧場ガンジー牛に学ぶ」。肉肉学会ではお馴染みの磯沼ファームさん。第12回「ジャージー未経産牛(フリーマーチンの30ヶ月齢)」でプレゼンしていただいだほか、「黄昏BBQ」などの特別企画でもご協力いただいています。

八王子という東京近郊で酪農経営をされている磯沼さんは、7種類の乳牛を飼育する、日本で唯一の酪農家でもあります。「ホルスタイン」「ジャージー」「ブラウンスイス」「ガンジー」「エアシャー」「モンペリアルド」「デイリーショートホーン」。乳牛博物館ですね。普通の酪農家は乳量が多いホルスタインを(日本の乳牛の95%)、チーズを作る場合はタンパク質の多いブラウンスイスを、乳脂肪が欲しい場合はジャージーを飼育したりしますが、その他の品種を飼うことは希です。変態・牛好きの磯沼さんだからできるのかも知れません。

ガンジーは日本で200頭にも満たない飼育頭数で、飼育する農家も4戸程度だと思います。こうした特殊な乳牛は、雄子牛や搾乳を終えた経産牛などを肉として利用する場合、ほとんど価値を認められず二束三文で取引されてしまいます。磯沼さんは、自家牧場産の経産牛などを肥育して「牛肉」としての価値を付与することに努めており、肉肉学会でもそうした取り組みを支援・紹介したく、ガンジーの経産牛を学ぶことにしました。

肉おじさんの挨拶


磯沼正徳さんの挨拶


堀井良教さんの挨拶

磯沼ミルクファームさんとガンジーの話

磯沼牧場(正式名称は磯沼ミルクファーム)は、牛ふんにコーヒー粕を混ぜて発酵させた「コーヒーの香りのする牧場」であり、様々な体験教室などを通じて、地域住民や消費者の理解を得て都会の町中で牧場を経営されてます。

こうした消費者との交流においても「7種類の乳牛」がいることは、子どもたちの発見に繋がり、家畜を通した多様性を実感する学びの場ともなっています。とはいえ、普通に日本にいない乳牛を導入することは大変で、磯沼さんもガンジー、エアシャー、モンペリアルド、デーリーショートホーンは受精卵を米国等から輸入して、自家牧場の牛に受精卵移植して生産しています(BSE(牛伝染性脳症)の関係で、豪州・NZ以外の国から生きた牛を輸入することができないため)。

今回のガンジーも、米国から輸入した受精卵を、磯沼牧場のジャージー牛に移植して生まれた「みいちゃん」です。みいちゃんは2016年に生まれ、2回お産したあと繁殖が上手くいかなかったため、1年以上飼い直して(肥育用に飼料給与して)2022年2月にと畜されました。68ヶ月齢(5歳8ヶ月)、生体重1トン、枝肉重量569kgでした。

ガンジー牛は、英国のチャンネル諸島で閉鎖的に飼育されてきた乳用種で搾乳量は、ホルスタインには及びませんが、乳脂率が高いため、特に放牧等により青草を食べたガンジーの牛乳は黄色味を帯び、「ゴールデンミルク」と呼ばれます。日本でのガンジー飼育頭数は、どの資料を見ても「200頭」とされてますが、原田理事長が、ガンジーを飼育している牧場(栃木県・南ヶ丘牧場、大分県ガンジー牧場、新潟県・加勢牧場に確認したところ150頭くらいではないか、と思われます。いずれにしろ、大変、希少な牛種です。

磯沼さんからは、牧場の概要とガンジーを飼育するに至った経緯など発表していただき、併せて夏の新規開店に向けて牧場内で準備中の「カフェ」についても話を伺い、新たな「磯沼ミルクファームのビジョン」を共有させていただきました。

今回の「みいちゃん」のお肉は、思ったよりサシが入り(見た目にはB2.5という感じ。一般販売してないので、格付はしていません)、ロース芯もしっかりした仕上がりでした。もちろん、お味もグーッ!

本日のメニュー

〇 イチボの赤ワイン煮込み

〇 おランプのローストビーフ イチボの冷製 からし黄身酢和え

〇 サーロインタリアータ サラダ仕立て ヨーグルトドレッシング

〇 ランボソとイチボ先三寸の塊焼き

〇 サーロインステーキ

〇 ガンジーミートソースとミルクのホワイトソースのグラタン

参考文献


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