熟成肉の格之進

一言で「熟成」と言っても、いろいろ、状態もさまざま。

ドライエイジングとウエットエイジング

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ここ数年の熟成肉ブームで、肉を数日寝かせて提供するお店が増えてきました。
実は熟成肉に公式な定義はありません。けれど、私の知る限り技法として4種類あります。

1つ目は、「格之進」のお肉でも採用している日本の伝統技法“枯らし熟成”(詳しくは、前回のコラムを読んでください)。
2つ目は、アメリカから上陸した“ドライエイジング”
3つ目は、真空パックして保存する“ウェットエイジング”
4つ目は、チーズやヨーグルトなど乳酸菌を付着して熟成させる”乳酸菌熟成”

ニューヨークから上陸したチルド状態(0〜1℃)の冷蔵庫内で風を循環させながら乾燥熟成する技法、ドライエイジング。アンガス牛のように歯ごたえのある赤身の肉を熟成することで、やわらかくナッツのような香ばしい香りのお肉に仕上げてくれる素晴らしいテクニックです。

アメリカでは、アンガス牛の霜降りの部位のみドライエイジングにかけると言われていますが、その脂の量は和牛とは比べものにならず、A2クラスのお肉です。
私も過去何度もドライエイジングにトライしてみましたが、和牛の霜降り肉は、脂肪が多いのであまり適さず、おいしく仕上げることはできませんでした。

けれど、和牛でも脂の少ない赤身肉、肉が固くなってしまった経産牛(出産経験のある牛、主に乳牛)には効果的で、やわらかく、うま味をアップさせることができるとわかりました。

ウエットエイジングは、もともとは輸送の際の肉の劣化を防ぐため、保存のための方法。
それが、肉を数日寝かせると肉質がやわらかくなり、うま味が増すことがわかり、ウエットエイジングと呼ばれるようになったのです。

けれど、元々保存が目的なので、お肉はやわらかくなるのですが、うま味はドライエイジング、枯らし熟成と比べると、それほどアップするわけではありません。また、熟成香もありません。まして、お店に経験と知識がないと、熟成と劣化の区別がつかないこともあるので、注意しなければいけません。

私は、基本ウエットエイジングは保存と考え、「格之進R」では、枯らし熟成した肉を、その状態をキープするためにウエットエイジングを採用しています。 一言で「熟成」と言っても、いろいろ、状態もさまざま。これをわかって味わってもらえれば、より熟成肉の味わいを楽しめると思います。


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