熟成肉の格之進

2018年11月28日 第24回肉肉学会の概要

十勝若牛のホルスタインとブラウンスイス、おまけのエアシャー

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第24回肉肉学会の概要

「第24回肉肉学会」のテーマは「十勝若牛/ホルスタインとブラウンスイス」。
「十勝若牛」は、北海道十勝清水農協が開発したブランド。いわゆる「国産牛」とは「ホルスタイン去勢牛」「交雑種」の牛肉を指しますが、中でも「ホルスタイン去勢牛肉」が一般の消費者にとってはもっとも求めやすい価格帯の牛肉となっています。しかしながら、生産者にとっては、ほとんどがB2規格の牛肉であり販売価格がほぼ固定されてしまいコスト割れが常態化している品種で、この赤字分については国の「肉用牛経営安定事業」が補てんしています。

このため、コスト低減の取組として、通常、20か月齢で出荷するホルスタイン去勢牛を14か月齢で出荷する短期肥育に本格的に取り組んだのが「十勝若牛」でした。通常の肥育期間7か月に半減して14か月齢出荷するという取組です。肥育期間を半減しつつ、体重、肉質とも仕上げていく必要がありますから、主導した十勝清水農協の苦労は並大抵ではなかったと推察しますが、現在では、管内6戸の農家によるブランドとして成功しています。今回は十勝若牛の生産者である「コスモスファーム」のホルスタインとブラウンスイスを取り上げ、同じ肥育方法で異なる品種を食べ並べることにしましたが、そこに更に珍しい品種「エアシャー」の若牛も参入するというびっくり企画になりました。

なお、今回はご都合が付かず生産者の皆さんが出席できなかったので、原田理事長から説明をさせていただきました。
「総本家更科堀井」さんと格之進のコラボ「USHISOBA」もますます本格化しています。

全日本・食学会、高岡副理事長のご挨拶


肉肉学会・稲見副理事長のご挨拶


総本家更科堀井・堀井さんのご挨拶

学びの概要

1.十勝若牛

「十勝若牛」は前述したように、通常の出荷月齢より大幅に早期出荷を目指したもので14か月齢で出荷することにより、肥育コストの4割を占める「飼料費」の削減を図るというもの。とはいえ、14か月齢で、肉用牛として仕上げるためには、飼料給与体系の変更や内容の見直しなど様々なご苦労があったと思います。現在は十勝清水町の6戸の農家でホルスタインの「十勝若牛」が飼養されています。

現在では「十勝若牛」ブランドは、地元の十勝地域だけでなく、東京等でも浸透してきています。今日のホルスタインの十勝若牛は「ブラウンスイス」と同様、コスモスファームさんの飼育牛で13か月齢。

2.ブラウンスイス1

乳牛としての「ブラウンスイス」は乳中のタンパク質含量が高いので、チーズ製造に好適なため、徐々に飼育頭数が増加しているようですが、牛肉としての流通量はほとんどありません。「肉肉学会」では何度か、「ブラウンスイス」に焦点を当てて、その肉利用の可能性について学んでいます。今回の「ブラウンスイス牛肉」は「第21回肉肉学会」でお招きした十勝清水の「コスモスファーム」さんのブラウンスイスを熟成しないで提供するものです。ホルスタインではないですが、こちらも「十勝若牛」としてコスモスファームさんが取り扱っているブランドです。今日のブラウンスイスは14か月齢。

3.エアシャー1

今日のスペシャルゲストは「エアシャー種」の牛肉です。コスモスファームが十勝管内の酪農家から引き取ったエアシャー種の去勢子牛を、「十勝若牛」と同様の飼い方で肥育した牛です。エアシャー種は日本国内では乳牛としても極めて珍しい品種であり、牛肉として食べることも希。今回は17か月齢のリブロースを譲り受けることができました。

この結果、今回は、同じ牧場で肥育され、ほぼ月齢が同じで、品種の異なる牛肉の「食べ並べ」が実現できたことになります。

4.USHISOBA

堀井格之進!

肉肉学会の恒例となった、「総本家更科堀井」さんと「格之進」のコラボ企画「牛そば」。今回は「モモ肉のコンフィ」と「二八そば」に「あんかけ風のおつゆ」。堀井さん曰く「この3者を溶け合わせるのではなく、個々の個性を活かしながら一体化したかった」とのことで、3つの個性の橋渡し役としてマッシュルームと水菜と山椒を添えました。

本日のメニュー

〇 ミックスビーフのミートソースペンネ(写真1)
〇 ランプのローストビーフ(ホルスタイン&ブラウンスイス)(写真2)
〇 リブロースステーキ(ホルスタイン&エアシャー)(写真3)
〇 リブロースステーキ(ブラウンスイス)(写真4)
〇 すね肉のステークアッシュ(ホルスタイン&ブラウンスイス)(写真5)
〇 USHISOBA(牛そば)(写真6)

3品種のリブロース

参考文献

十勝清水農協(十勝若牛)HP
十勝清水コスモスファームHP
総本家更科堀井HP
格之進HP

脚注

1.ブラウンスイスとエアシャー

ブラウンスイスは国内でのナチュラルチーズ工房の増加等に伴い、その数は増加しているが、ジャージー以上に牛肉としての評価は定着していない。ジャージー牛肉は、岡山県の蒜山などジャージー産地でJA等が肥育しレストラン等で提供されるなどの例があるが、ブラウンスイスは酪農家でホルスタインと共に小頭数飼養されているのが実態で、牛肉として定時定量的に提供している例はほとんどないものと思われる。

それ以上に希なのが「エアシャー」で、酪農家で飼養例自体が極端に少なく、今回、エアシャーの牛肉が入手できたのは僥倖と言うしかない。


コスモスファームのブラウンスイス


コスモスファームのエアシャー

写真

1 ミックスビーフのミートソースペンネ


2 ランプのローストビーフ外側がブラウンスイス、内側がホルスタイン


3-1 リブロースステーキ
ホルスタイン&エアシャー


3-2 リブロースステーキ
ブラウンスイス


4 すね肉のステーキアッシュ
左がホルスタイン、右がブラウンスイス


5 牛そば


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