2023年11月22日 第12回乳乳学会の概要
「北海道竹下牧場のチーズと格之進の熟成肉のコラボの挑戦」
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2023年11月22日
全日本・食学会乳乳学会研究会
乳乳学会理事会
格之進F
今日は、「第66回肉肉学会」として、北海道中標津町・竹下牧場の「ブラウンスイス7歳去勢牛」を予定していました。しかし、この牛をいざ、と畜場に運んでみると、あまりの大きさ(太ってはないのですが、地面から肩までの体高が高すぎて)に、地元のと畜場では処理ができないと指摘されました。
竹下さんが、いくつかのと畜場に当たってくれたのですが、年末の繁忙期でもあり(11月のと畜場は年末年始の需要期に向けて超多忙です)、すぐには解決できないとのことです。
なので、大変、残念なのですが、今回は竹下牧場のブラウンスイスを食べることは諦めざるを得ません。
しかしながら、竹下牧場さんはチーズの作り手でもあり、たくさんのチーズを準備していただいておりました。
そこで、竹下さんの牧場経営の展開(チーズ、加工食品、ゲストハウスなど多方面にわたっています)についてもぜひ、お話しを伺いたいと思い、竹下牧場のチーズ+格之進の門崎熟成肉のコラボ、というテーマで「第12回乳乳学会」として開催することになりました。
今回、参加していただいた方に感謝します。
竹下耕介さん
高岡顧問の挨拶
という訳ではじまり、はじまり。
まずは、竹下さんのプレゼンから。
飼育頭数320頭のうち、ブラウンスイスが1割になった。
ブラウンスイスのオスは二足三文の価値しかないので、肥育により価値をつけたいと思っていたら、今回、予定していた去勢牛は、コロナもあり気がついたら7歳になっていた。
トラック詰め込んで見送ったのに、と畜場でと殺できないとされ、牧場に戻ってきた。なので、今回は予定どおりの肉を提供できず申し訳ない。
現在、牧場にはブラウンスイスと和牛の交雑もいるが、血統的に和牛が入ると太ることは間違いない。
ブラウンスイスは足が長く、ホルスタインより大きめではあるが、(今回の牛の)体高175cmは予想以上に大きく、と畜場の枠に入らないとか、と畜時のレールに懸垂できないとか言われて引き取らざるを得なかった。今回はお肉としての「肉肉学会」ではなく、チーズとして「乳乳学会」で楽しめてもらえれば、と思う。
先代が昭和31年に開拓に入って、竹下牧場の歴史が始まった。
自分が経営継承するにあたり、チーズの研修でフランスに行って思ったことは「多様性を認める世界は豊かだと思う」ということ。
チーズ製造にあたり、夫婦で違うチーズを作ることにしており、自分は、モッツァレラとリコッタを金曜日に100リットルの生乳から作る。チーズを作る幸せを感じるし、自分はその日のうちに結果が出るモッツァレラが合っている。
奥さんはセミハードのマリボーを製造している。
我が家の生乳は、乳脂率4%なので脂肪を抜いてクリーム作り、「リコッタ・アラ・パンナ」も製造している。
チーズは「製造から販売まで自ら責任をもつ」ことが素晴らしいし、チーズを食べに中標津に来て欲しい。
チーズのほかは「スープ事業」でポタージュ4種類を作っている(本日、試食あり)。
今後の竹下牧場の目標は、持続可能な未来を考えることであり、「牧場と食を中心とした持続可能なローカル経済圏を創る」ことである
本日のメニュー
〇MIXグリーンサラダとマリボーチーズ
〇モッツァレラチーズの焼きカプレーゼ
〇竹下ファームの自家製スープ
〇門崎熟成肉のリブロースのローストビーフ マリボーのチーズソース
〇牛すね肉の煮込みマリボーチーズ
〇たっぷりチーズラザニア
〇骨ぎわステーキサンド マリボーチーズ
〇りんごのクラフティとリコッタチーズ