熟成肉の格之進

2018年8月25日「格之進」の“肉おじさん”こと千葉社長、J-WAVE ラジオ出演

J-WAVE『ANA WORLD AIR CURRENT』 ─熟成肉「格之進」の“肉おじさん”と世界の肉を巡る旅

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【葉加瀬】 お会いしたのって多分6月になるか、7月になるか、まあ、そんなころですね、初夏ですよね。

【千葉】 そうですね、はい。

【葉加瀬】 我々の仲間と一緒に食事に行きましょうと言って、今日何食べるの、お肉ですと言って、僕はステーキなのかな、焼き肉なのかな。何か何も聞かずに千葉さんのお店に行きまして、いやあ、マニアですよね、まずね。マニアって変な言い方ですけど、ただ肉を、もちろんいろんな焼き肉があるじゃないですか。 でも、千葉さんの焼き肉って肉を焼いて、たれで食べるっていうだけの話じゃないですものね。

【千葉】 そうですね。

【葉加瀬】 いろんな肉にどうやって熱を入れていくのか、あるいは入れないのか。で、どのタイミングで食べていただくのかという、そのすべてをコントロール、プロデュースしたいから千葉さんがお焼きになられると。

【千葉】 はい。

【葉加瀬】 僕たちはそれをずっと1切れ、1切れ待つと(笑)。それでコースでずっと物語がドラマティックに、まるで1曲の何かシンフォニーを聞くかのようなあのフルコースをいただきましたけれども、でもその焼いてくださる前にやっぱり熟成なり何なりというのがあるわけで、言ってみればすごい時間をかけてあの食事が成り立つんですよね。

【千葉】 そうなんです。もうそもそも牛自体が約4年ででき上がるんですよ。

【葉加瀬】 なるほど。

【千葉】 種づけしてから10カ月で生まれて、生まれてから最低、私が買っているのは30カ月以上なので、最低40カ月かかって、そこから牛からお肉になって、1カ月ぐらいそのままゆっくり枝肉の状態のまま、あのつり下がっている状態のまま1カ月じっくりうまみを増して、それからまた4分体に分けて、また場所を移動させて2段階目の熟成をさせて、それから皆さんに行っているんです。 なので、もうテーブルに着いた時点で2仕事ぐらいもう終わっているんです。

【葉加瀬】 そうですよね、そういうことですよね。

【千葉】 はい。

【葉加瀬】 いや、でもその熟成肉というのは、ここ数年間ぐらいとても人気の物ですけれど、そもそもそれほどじゃなかったじゃないですか。

【千葉】 そうですね。

【葉加瀬】 特にこの東京ではというか、日本では。千葉さんは初めから熟成肉を売り出すというか、ドンドン前に出されてやられたでしょう。これはどういう経験からなんですか。

【千葉】 いや、実はもう2002年から熟成肉というものは意識してやっておりまして、今からもう本当に16年前ぐらいから黒毛和牛の熟成というものにずっとチャレンジしてきたんですね。

【葉加瀬】 なるほど。

【千葉】 そもそも何で熟成肉というものに気づいたかというと、自分の家でもともと牛を飼っていて、その牛を1頭使うという前提で始めたんですよ。

【葉加瀬】 なるほど。

【千葉】 なぜかというと、自分の家では牛を飼っていたので、お客さんの食べる分だけしか仕入れないというのは、これ生産者に対して申しわけないと思ったわけですよ。だから、私は牛を1頭使うというのは、これは大前提だよねという前提で始めたんです。

【葉加瀬】 はー。普通はでも要するにお肉を食すためのレストランと、そういうことをやられている方というのはそこまでは考えないものね、逆に言うと。卸のことはわからないじゃないですか。

【千葉】 そうですね。

【葉加瀬】 でも、千葉さんの場合はご実家がというか、おうちがその要するに牛を育てている家だった。

【千葉】 はい、そうです。

【葉加瀬】 子供のときから、じゃあ、牛と一緒にいた。

【千葉】 そうですね。

【葉加瀬】 (笑)

【千葉】 もう小さいころは牛の世話をしましたね。

【葉加瀬】 そうだね。

【千葉】 えさをあげたり、水をあげたり、肥やしを出したり、飼料の配達をしたりとか、そんなことをしながらやってきましたよね。牛を育てているだけじゃなくて、うちのおじいさんの代から家畜商という馬喰と呼ばれている牛の商売をする家系でもあったんです。

【葉加瀬】 なるほど、なるほど。

【千葉】 それで、並行して牛も飼い始めていたという環境の中に育っていたので、もう牛はもう本当に生活の一部というか、そういった中で高校を卒業していったような感じだったんですね。

【葉加瀬】 僕なんかごちそうになって、やっぱりこんなにお肉を楽しんで食べられるんだというその経験じゃないですか、お客さんのこっちは、ユーザーは。やっぱり全然違いますもんね。

【千葉】 そうなんです。いや、肉って人間と一緒なんですよ。

【葉加瀬】 ほー。

【千葉】 例えばですよ、誰でもいいです。1人の表情を見ていたときに、何かあるとすごい笑顔になったり、何かあるとすごい悲しそうな顔をしていたり。

【葉加瀬】 (笑)

【千葉】 同じ生命体なのに全く違う表情じゃないですか。

【葉加瀬】 わかる(笑)。

【千葉】 お肉もそうなんです。

【葉加瀬】 あはは(爆笑)。

【千葉】 お肉もお肉にどう向き合ってあげるかで、お肉はいっぱい表情を出すんですよ。

【葉加瀬】 (笑)もう、これ、ずっとこう言いながら焼くんだよ、もうこのおじさんは。肉おじさん、ずっと。ほら、今、おれ、笑っているでしょう(笑)。

【千葉】 そう、そう、そう。やっぱり中の自分が肉になっちゃうんですよ。

【葉加瀬】 (爆笑)すばらしい!

【千葉】 もう自分が肉になっちゃって、もう自分が肉だったら今こんなふうにやられると、おれ、こんな感じだぜみたいな。わかります?

【葉加瀬】 (笑)。でも、そうやって調理されてたもんね。

【千葉】 そう、そう。だから、一番やっぱり難しいのは、お肉に一番最初のサーロインの上にヒレを乗っけて、ウニを乗っけて包んで食べたやつがあったじゃないですか。

【葉加瀬】 はい、やられました。

【千葉】 あの極意はお肉にばれないことなんですよ。

【葉加瀬】 なるほど。

【千葉】 お肉が焼かれているってばれないようにあの肉汁をキューッと、キューッとこぼれないように加熱してあげて、香りがフワッと出たあたりで止めてあげるみたいな。

【葉加瀬】 そうだね。

【千葉】 あれっ、おれ、焼かれてない、うん、みたいな。

【葉加瀬】 (笑)そうだね。

【千葉】 まあまあ、焼かれてはない。

【葉加瀬】 ないよね。

【千葉】 ねえみたいな感じ。

【葉加瀬】 本当にそういうぐらいの感じですもんね。

【千葉】 そう、そう。

【葉加瀬】 あれがもう言葉にならないぐらいおいしかったですよ。

【千葉】 いや、もう。

【葉加瀬】 感激しました。

【千葉】 本当にもうお肉ちゃんはですね、もう本当にすごい能力を持っているんですよ。

【葉加瀬】 そうですね。そういうような話を伺いながらずっとご飯を食べました。そして、おいしいお肉をたくさんごちそうになって、それから数日後ですよ。

【千葉】 はい。

【葉加瀬】 千葉さん、ずっとロンドンに行かれていたでしょう、イギリスに。

【千葉】 はい、はい。

【葉加瀬】 まあ、もうすごい時間にいっぱい写真を送ってくださった(笑)。もう次から次へと写真が送られてきて、何だと思う、肉の写真ばっかり全裸で、ありがとうございます。僕も肉が大好きだから、もう業界では「ギュウさん」と呼ばれていますから。それがいっぱい。あれはイギリスの旅だったんですね。

【千葉】 ええ、そうです。

【葉加瀬】 あれ、もういろんなところを旅に行かれていると思うんですけど、やっぱりこれはいつも肉を求めていろいろ勉強ですか。

【千葉】 もうそうですね。やっぱり海外に行くのは、やっぱり自分の領域をどう幅を広くさせるか。やっぱり私はもう肉にしか反応しないので。

【葉加瀬】 (笑)

【千葉】 もう本当に申しわけないけども、観光地の皆さんには。全く観光しないんですよ。

【葉加瀬】 (爆笑)もう本当にそのイギリスの旅の1日目に肉屋。それがまた僕がずっとロンドンで住んでいた一番家の近くの肉屋さん。これがいい肉屋なんだけど、その肉屋の看板の写真から始まって。

【千葉】 そう、そう。

【葉加瀬】 ショーケースから始まって、今度はまたいろいろファームも行かれていたでしょう。

【千葉】 そう、行きました、行きました。

【葉加瀬】 ねえ、牛の写真とかいっぱい送られてくるんですよ、豚の写真とか。今回のイギリスの旅はいろいろ収穫がありましたか。

【千葉】 いやあ、ありましたね。やっぱり何かというとやっぱり肉屋さんを見ていて、どういう肉が重要視されているかというと、やっぱりローストビーフにしたらうまそうな肉が。

【葉加瀬】 そうなんだよね。

【千葉】 結構重要なポジションに置いているんですよ。

【葉加瀬】 そう、そうなんですよ。まず何よりもイギリスってオーブンの文化なんですよ。

【千葉】 はい。

【葉加瀬】 とにかく90%のクッキングはオーブンでやっちゃうんです。

【千葉】 はい。

【葉加瀬】 ですから、肉もどうやってローストをするかという、ほとんどそうです。

【千葉】 私、あの肉屋さんを見たときに、部位のセンターってあるじゃないですか。もうセンターに何が乗るかで大体その国の主食の料理って。

【葉加瀬】 なるほど、一番。

【千葉】 そう、そう。

【葉加瀬】 みんなが好きで買う量が多い物ね。

【千葉】 そのとおりです。

【葉加瀬】 そうね。

【千葉】 そのときにやっぱりセンターにもう塊の、それもああ、これ、ローストビーフにしたらうまそうだなみたいなやつが、どこの店に行ってももう目に入るんですよ。

【葉加瀬】 そうですね、本当にそのとおりですよ。

【千葉】 だから、ステーキカットは中心じゃないんですよ。

【葉加瀬】 ないですね。

【千葉】 だから、うわー、やっぱりロンドン、イギリスというものは、やっぱり塊の文化であり。

【葉加瀬】 そうなんですよ。

【千葉】 ローストビーフの文化なんだなということは、もう直観的に感じましたよね。

【葉加瀬】 いや、もうまさしく全部オーブンなので、ビーフはとにかく2〜3キロの塊からスタートですし、まずあと赤身が好きですからね。

【千葉】 そうですね。

【葉加瀬】 量を食べますからね。イギリスってやっぱり和牛もはやってきているでしょう。

【千葉】 ええ。

【葉加瀬】 和牛、すごかったでしょう。

【千葉】 和牛、もう和牛、和牛となってましたね。

【葉加瀬】 wagyu、wagyuって。あのスペリングで書いているwagyuっていうのはやっぱり大体本当に高いですからね。ダブルスコアぐらいの、倍ぐらいの値段がしますから。

【千葉】 実はこれ、すごい話があって、結構日本の方がなかなか実は理解していない、知られていないことなんですけど、和牛でダブルスコアって言ったじゃないですか。それ、実は日本産じゃないんです。

【葉加瀬】 うん、オーストラリア。

【千葉】 ねえ、そうなんです。だから、海外に行くと和牛っていうものは認知してても、和牛ってオーストラリアでしょうとか。

【葉加瀬】 そうなんですよね。

【千葉】 私もフランスにいたときに、シェフと話したときに、私、和牛のレストランを16店舗やっているんだ。おお、おまえ、和牛のレストランをやっているのか。おれも和牛を使っているぞ。おれ、スペイン産だけど、おまえはどこ産を使っているんだと言われて。

【葉加瀬】 そうなんだよね。

【千葉】 エーッみたいな。

【葉加瀬】 そうなんですよね。だから、あれはどういうあれになっているんですか、基準はなっているんですかね。日本の黒毛和牛の牛をどこで育てても和牛は和牛ってこと?

【千葉】 ほとんどは99%ぐらいが純粋な和牛の流通というのはしていなくて、F1と呼ばれている和牛とアンガス牛であったりとか、和牛の種に現地の牛を合わせたりとか、そういうF1と呼ばれている物がほとんどなんですね。

【葉加瀬】 なるほど、なるほど。

【千葉】 なので本当の純粋の和牛という物は、世界で流通している、日本じゃない物の流通している物の純粋な黒毛和牛という物は1割も多分。

【葉加瀬】 ないんだ。

【千葉】 いない、1割いないと思います。

【葉加瀬】 なるほどね。

【千葉】 もうほとんどがそういうF1とかF1クロスというふうな、F1にまた。

【葉加瀬】 次を掛けて。

【千葉】 そう、掛けてやってF1クロスとか、そういうような物はあったにしても、ほとんどがF1ですね。

【葉加瀬】 これからってどんどんどんどん和牛ってやっぱり世界に出て行きます、もっとはやってくるものかしら?

【千葉】 そうですね。今日も実はシカゴのレストランオーナーがちょっと私に会いに来てくれて、いろんなシカゴの実情を話していたんですけど、もうすごいブームらしいんで。

【葉加瀬】 そうですか、やっぱりそうなんだ(笑)。

【千葉】 もうダブルスコアどころじゃない価格でレストランでは流通しているという話になり、もう千葉さん、早く一緒にやろうみたいなことを言われているんですけど、やっぱりでもこれから、いや、まだまだ日本の可能性はあると思っていて、それはなぜかというと世界の人たちが、もうほとんどの人たちが日本の牛肉という物は、神戸牛は認識しているんですよ。

【葉加瀬】 そうね、神戸ビーフとしか言わないもんね。

【千葉】 神戸ビーフはもう日本の物、すごいという。もう和牛よりももっとすごいというふうにもう認知されているんで。

【葉加瀬】 はい、はい。

【千葉】 ところが、和牛自体が日本の物だというふうな認知が全然されていないということは。

【葉加瀬】 うん、まだ。

【千葉】 本当は危機なんですけど、ちゃんと情報を伝えていければ日本のアドバンテージは物すごいものになると思うんです。

【葉加瀬】 なるほど。逆に言うとチャンス。

【千葉】 私はもうそうとらえるしかないんですよね。

【葉加瀬】 ほー、おもしろ。

【千葉】 もうだってもう商標も取られてしまって、もう和牛という物自体がもう日本の物だということがもうできない状態。できないというか。

【葉加瀬】 伝えづらいですよね。

【千葉】 づらい状態なので、でもちゃんと伝えていければ和牛が、いずれ時間はかかりますけど、間違いなく日本の和牛はもう圧倒的に違うので。

【葉加瀬】 そうですよね。

【千葉】 これはでも本当に圧倒的に違うんですよ。

【葉加瀬】 うん、別物ですよね。

【千葉】 別物です。もう海外の和牛と言っている物と、日本で育てた和牛は本当に違います。

【葉加瀬】 なるほど。

【千葉】 ただ、その中でブリーダーは違いますけれども、じゃあ、本当にお客さんに受けるのはどっちかとなってくると、またこれはちょっと別軸の問題はありますけれども、でも日本の和牛は明らかにまるっきり違う牛だということは、やっぱり私はある程度行った国の中で比較するともう圧倒的に和牛のほうが違いがある。 まあ、おいしいかどうか。おいしいと評価するかどうかは、その国のバックグラウンドによって。

【葉加瀬】 違うからね。

【千葉】 評価基準は違いますけれども、圧倒的に違う牛肉であるということは伝えることができると思いますね。

【葉加瀬】 フランス、よく行かれているということなんですけど、どういうきっかけで、どんなことをされに行ってるんですか。

【千葉】 フランスは、もともとはシャルキュトリーってシャルキュトリーです。

【葉加瀬】 ああ、シャルキュトリー、つまり豚肉を加工したハムとかソーセージとか。

【千葉】 はい。シャルキュトリーを勉強しに行くのに初めて行ったのと、その中でピエール・オテイザさんというバスク豚、キントア豚って言うんですけども、これが絶滅、もう27頭ぐらいまでしか。24頭だったか、そこまで減ったものを、今もう8,000頭から1万頭ぐらいまで戻しているんですけども、それはなぜそういうふうに絶滅になった物を増やせたかというと、何でそもそも絶滅になったかというと、生産効率を求めていったらそのキントア豚というのは生産効率が悪いんです、おいしいけど。もう通常よりも時間はかかるし、お金もかかるし、お肉にもならない。だから、もうそれは選ばれなくなってきて、生産性の追求をした余りそれがなくなってしまう。

【葉加瀬】 ああ、なるほど。イベリコみたいには成功しなかったんだ。

【千葉】 いや、イベリコもですね、実は。

【葉加瀬】 同じような。

【千葉】 同じようなことだったんですよ。

【葉加瀬】 なるほど。

【千葉】 イベリコも火がついたから今またこういうぶり返していますけど。

【葉加瀬】 ああ、なるほど。

【千葉】 もともと。

【葉加瀬】 同じことか。

【千葉】 そうですね。ただ、イベリコの場合は生ハムの文化があって、もう最高の物に関してはイベリコ豚を使うというふうな規定というか、ルールが生ハムの。

【葉加瀬】 そうですよね。

【千葉】 中にあったので、イベリコ豚はまだ。

【葉加瀬】 守られた。

【千葉】 守られていましたけども、キントア豚に関してはもうあくまでも生産効率と比較したときに圧倒的に不利だったんですね。おいしいか、おいしくないかと言ったら、まあ、十分おいしい。でも、やっぱり時流に乗っていなかったんですよね。それでなくなりそうなときに、いや、この在来種をしっかり守らなきゃいけないということで、ピエール・オテイザさんという方がキントア豚というものを増やしていきながら、自分の直営の小売のところでシャルキュトリーにして販売する。ないしは、星つきのレストランにしか売らないというふうなやり方をやって、そのキントア豚というものを通じながら地域創生事業をやられた。 だから、私の中ではそういう私も牛肉という物を使って地元でつくられた牛肉をベースに、それのよさを伝えながら地方創生をしていきたい。そこに附帯する例えばお米とか野菜とかいろんなものもそういうお店でハブとして伝えていきながら、食を通じた地方創生をしたいとずっと思っていて、それをやっぱり見事に成し遂げていたのがそのピエール・オテイザさんだったので、オテイザさんのところに勉強しに行きましたし、その関係性でいろんなシェフを紹介されたりとか。

【葉加瀬】 そうね、横につながっていきますからね。

【千葉】 はい。やっぱり新しい価値を生み出して、その価値を共鳴してくれるお客様と一緒にシェアして拡散していく、守っていくというふうなことですよね。だから、私はもう皆さんから見ると焼き肉屋さんをやっているような感覚で多分見えると思う。別にそれでいいんですけど、やっている本人としては。

【葉加瀬】 全然違う(笑)。

【千葉】 もう全然違っていて、もう本当に証券会社を経営している感覚で。

【葉加瀬】 あはは(笑)。

【千葉】 もう私はお店という証券取引所があって。

【葉加瀬】 なるほど、なるほど。

【千葉】 その証券取引所では私はもう岩手、一関を中心とした岩手の生産者の生産物。それも岩手の生産者だったらいいというのではなくて、これ、伝えたい生産者。

【葉加瀬】 おもしろ!

【千葉】 生産物を私は証券として仕入れているわけです。それをお客様は消費という名の私にとっては投資家なんですよね。

【葉加瀬】 なるほど。

【千葉】 だから、私は消費者。私の目の前には消費者というのはいなくて、私がつながっているのはみんな投資家なんですよ。

【葉加瀬】 ふーん。

【千葉】 だって皆さんも頑張って稼いだお金をいろんな、私からするといろんな証券取引所があるんですよ。格之進というような、格之進という証券取引所は岩手、一関を中心とした岩手の食材に投資できる取引所ですよというふうなことなわけです。

【葉加瀬】 ふーん。

【千葉】 だから、そういう私はコミュニティをつくっていきながら、どうやって農業をデザインしていくのか。

【葉加瀬】 おもしろい。まあ、とにかく千葉さんの要するにレストランというのは、焼き肉屋さんという形をとっているけど、おっしゃるとおり本当にそれはもうその日本の文化、あるいは岩手の文化であり、日本の文化をどうやって表現するかというアトリエでもあり、コンサート会場でもありということだね。

【千葉】 そうですね。

【葉加瀬】 いや、おもしろいですよ。もうそのとおりだと僕は思いましたし、本当にすごい、あんな体験したのは初めてだったし。でも、あそこに行って、あのお肉を、千葉さんのお肉をいただくというのは、1つの千葉さんのショーを見に行くってことだもんね。おもしろいね、本当。これからも頑張ってください。

【千葉】 ありがとうございます。

【葉加瀬】 今後はお店の展開ももちろんですけれども、いろいろ何かビジョンはあるんですか、やりたいことは。

【千葉】 そうですね、私がやりたいことはやっぱり食を通じた地方創生というか、やっぱり今言ったように消費者はいなくて皆さん投資家なんですよね。食べる人たちは私から見ればみんな投資家なんですよ。だから、1つは皆さん食べる人たちはその消費者じゃないよ、自分は投資家なんだというふうに考えてもらえれば、自分が頑張って稼いだお金を日本の食の未来のためにどのように投資しようかなとちょっとだけ思ってもらえれば、日本の農業の未来って物すごい明るいものになると思うんですよ。

【葉加瀬】 そうだね。

【千葉】 そういったところに貢献したいということが1つ、役に立ちたいということが1つと、あともう1つは、私、この間来ていただいたところ、格之進肉学校という校舎にしていますけれども、あそこは六本木分校なんですよ。

【葉加瀬】 (笑)。

【千葉】 本校は私の小学校の母校なんですけども、人口が1,000人もいるか、いないかなんですけども、コンビニも信号もない場所なんですけど、そこの廃校になった私の小学校の母校を今実は本社にしていて、そこの体育館をハンバーグ工場にしているんです。そこがうちの本社であり、格之進肉学校本校なんですよ。

【葉加瀬】 なるほど。

【千葉】 肉の聖地である格之進の肉学校の本校に来てもらって、地域のあの自然を、もうビオトープ豊かな自然の中で、こういう思いで自分たちはやっているんだということを体感してもらいながら、来てさえくれればさまざまな生産者がいるので、この生産者と触れ合ってもらいたいんですよ。これは牛だけじゃなくて野菜とか。

【葉加瀬】 そうだね。

【千葉】 そうするとみんな自分の仲間は哲学を持っているんですよ。自分はどういう思いでこの米作りをしている、どういう思いでこういう野菜を作っている。これですね。お金もうけにも当然つながるんですけども、でもそれよりも自分はどうありたいかということをやっていて、だから私、生産者というのは思想家であり哲学者だと思っているんですよ。

【葉加瀬】 そうだね。

【千葉】 だから、結局どのような考えで、どのような思想で思っているからこそこういう野菜ができる、こういうお米ができると私は思っているんですよ。

【葉加瀬】 すてき。

【千葉】 だから、そういうふうなことを知ってもらって、より豊かな投資家になってもらいたいと思っているんですよ。

【葉加瀬】 いいですね。ほら、千葉さんがロンドンから送ってもらったというリドゲートというお肉屋さん。今思い出したら本当にうちの娘なんかはちっちゃいときに、それこそだって10歳にならないころに、お肉屋さんのイベントでファームの見学に行ってるんだよ、遠足に。

【千葉】 あー、ねえ。

【葉加瀬】 お肉屋さんの前で集合して、小学生みんな行って、それをみんな連れて、みんなでそういう牛の育てるところを見て、ガチョウを追いかけて、七面鳥をもらって食べて帰ってきて、ファームの中を泥んこになって帰って来ていたから、だからそういうのって本当に大切だよね。

【千葉】 いや、大切ですよ、大切。

【葉加瀬】 ねえ、生産者の顔を見て、子供のときに何かというのは。

【千葉】 そう。

【葉加瀬】 いや、そうか、あれは自然にやっていて、うちなんかイベントで何かちょっとでも体験させたいからと言って応募して行っていたけど、ああいうのってやっぱりいっぱいたくさんやったほうがいいね。

【千葉】 やったほうがいいと思う。豊かになると思います、感性が。

【葉加瀬】 なるね、そうだよね。

【千葉】 ええ。

【葉加瀬】 子供たちなんかが自然とそれを勉強して、あと何かこう知っていくことが大切だもんね。楽しいな。これから今後とも何か肉の旅を続けてくださいませよ。

【千葉】 はい。

【葉加瀬】 さて、最後にこれは必ずゲストの方に伺っているのですが、千葉さんにとって旅って一体何ですか。

【千葉】 肉との出会いです。

【葉加瀬】 あはは(笑)。ありがとうございました。


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