熟成肉の格之進

  1. 熟成肉の格之進
  2. 門崎熟成肉

「秋田高原比内地鶏」と「ジャー黒」と「USHISOBA研究会」

第19回肉肉学会の概要

「秋田高原比内地鶏」と「ジャー黒」と「USHISOBA研究会」

2018年6月12日

肉肉学会理事会

全日本・食学会肉料理部会分科会

堀井格之進

格之進Neuf

 

要約


「第19回肉肉学会」のテーマは「秋田高原比内地鶏」「黒毛和牛×ジャージー牛」と「第5回USHISOBA研究会」(堀井格之進)

今回は、肉肉学会初めて「鶏肉」をテーマに掲げた。それもいきなり難易度の高い「秋田高原比内地鶏」。後述するように、「地鶏」1と呼ばれる鶏肉には様々なブランドがあるが、「秋田高原比内地鶏」は、「地鶏とは何か」を学ぶのに最適な素材である。

今回は、「秋田高原比内地鶏」を生産・販売する「秋田高原フーズ」から大塚智哉・智子ご夫妻にプレゼンしていただいた。

「黒毛和牛×ジャージー牛」は、業界用語で「ジャー黒」2と呼ばれる、ジャージー牛の雌に黒毛和牛の雄を交配した牛である。
広島県福山市の(有)ルミノの中山高一社長は永年の研究から効率良くジャー黒を生産されている。販売担当のPerry中山智博CEOとご一緒にプレゼンしていただいた。

第5回となった「USHISOBA研究会(堀井格之進)」は「総本家更科堀井」と格之進の共同研究。今回は格之進の熟成肩ロースを辛口のつゆで。

なお、前回から「肉肉学会」として一層の科学的な味の知見を集積するという観点から「ポストディッシュ」方式による「官能評価」を実施しており、今回はポストイットの大きさを統一して行った(前回は大きさがまちまちで、整理が大変だった)。引き続き、試行錯誤しながら、参加者の投票による「牛肉の美味しさ評価方法」を開発していくこととする。

キーワード: 比内鶏、秋田高原比内地鶏、地鶏、ルミノ、ジャー黒、総本家更科堀井、格之進

[caption id="attachment_1800" align="alignnone" width="336"] 大塚さんご夫妻[/caption] [caption id="attachment_1379" align="alignnone" width="335"] 中山さん親子[/caption] [caption id="attachment_1803" align="alignnone" width="336"] チーム堀井格之進[/caption]

学びの概要

  1. 1、秋田高原比内地鶏

  2. 原田理事長が農水省畜産部長時代にお邪魔した「秋田高原フード」さんは、秋田県が「比内地鶏」の再定義付けを行う過程で、秋田県が認定する「比内地鶏」という枠組みから外れることを余儀なくされた直後に当たる。その直接のきっかけは「比内地鶏偽装事件」であり、県がその収束を図るために比内地鶏を「再定義」したことにある。そもそも、秋田県の比内地鶏には2系統が存在し、流通していた。ひとつは「秋田高原フード」の創設者である佐藤広一氏により収集保存された「黎明舎系統」と「秋田三鶏保存会系統」である。「高原比内地鶏」は「秋田比内鶏」の雄と「ロード」の雌を交配した「コマーシャル」(肉用に飼育する鶏)。
    秋田県の「比内地鶏」の定義に「系統」はないが、その飼育方法として「放し飼い」「平飼い」の規定を定めたため、「ケージ飼い」している秋田高原比内地鶏は、別個の道を歩まざるを得なくなった。
    「地鶏」と言うと「平飼い」のイメージが強く、特定地鶏JASや多くの「地鶏ブランド」も「平飼い」を特徴としているが、秋田高原比内地鶏は「ケージ飼い」である。秋田高原フードが「ケージ飼い」をする理由として、疾病予防、食糞の回避、順位付けのためのツツキの抑制等を揚げており、それぞれ鶏の管理の観点からは首肯できるものである。
    冒頭、指摘したように、地鶏とは何か、品種か、飼い方か、またその双方か、を考察する上で重要な視点を投げかけていただいた「秋田高原比内地鶏」なのである。
    なお、秋田高原比内地鶏は全て雌鶏で、今回は、大塚さんがナイフ一本で捌く技にも魅入られました。ナイフは切り裂くというより、関節を外すために最小限用いるようで、内蔵を傷つけないように捌かれていた。なお、通常、鶏の解体は内臓を抜いて(中抜き)から行うもので、このように内臓を温存したまま外から捌く方法は、手作業ならではのものだろう。
  3.  
  4. 2、「黒毛和牛×ジャージー牛

  5. (有)ルミノ中山高一代表から、家業の中山畜産について、畜産の道に進む事を決意した理由や大学時代の研究テーマと卒業後に進みたいと考えた進路等についてお話しを伺った。特に豊橋飼料での配合飼料設計の経験がその後のコンサルティング事業、有限会社ルミノの創業に結びついた経緯が興味深く、ルミノという社名(牛の第1胃=ルーメンでの発酵が草食動物たる牛の基本)が物語るように科学的な飼料設計・給与に心血を注いだ姿が浮かび上がってくる。
    なにしろ「血液から肉の味を知りたい」ということで20万頭のデータを分散分析にかけるなど研究分析してきたので、「見栄えが良くないと売れない」という考えに馴染めない。赤肉が美味しいジャージーに行き着き、ルミノでは和牛×ホルの交雑、和牛×ジャージーの交雑1200頭を肥育している。ジャー黒は、某大手スーパーに売っていたが「黒毛×乳用種でないと交雑種ないと言われた」とのことで、直接販売をしている。息子の智博氏にも、ルミノの牛肉をマーケティングする中での「ジャー黒」の可能性を語っていただいた。本日の牛は生後24ヶ月齢、2週間のウェットエージングによる牛肉でサーロイン、ヒレ、ランプ、イチボを試食。ジャー黒で24ヶ月齢は一般的には「若い」と思われるが、効率的な飼料給与・管理により生体で900kg近くまで達してしまうので、適齢のようだ。
  6.  
  7. 3、門崎熟成肉ホルスタインサーロインのローストビーフ

  8. 骨付き熟成90日以上。いわば、格之進の「スタンダード・ローストビーフ」
    「USHISOBA」by堀井格之進
    堀井社長と千葉社長のジョイント企画「堀井格之進」の「USHISOBA」も5回目。今回は、肩ロースに辛口のかえしのハーモニー。

本日の食材

「秋田高原比内地鶏」は雌の丸鶏の解体をみせていただいた。
ケージ飼いなので、足の裏が綺麗なんです。脚が太くて大きいのはこの品種の特徴。
なお、大塚さんが食べ並べ用に「近所で売っていた比内地鶏3」を持ち込んでくれたので、両者を味わうことができた。

[caption id="attachment_1381" align="alignnone" width="364"] 脚をまっすぐ伸ばして〜。綺麗な足の裏でしょ。[/caption]

[caption id="attachment_1809" align="alignnone" width="335"] ももをはずし、内臓をとって、ささみとむね肉、手羽をはずして[/caption]

右が比内地鶏、左が秋田高原比内地鶏

[caption id="attachment_1368" align="alignnone" width="380"] ジャー黒の部分肉[/caption]

本日のメニュー

  • 〇 自家製ソーセージのサラダ(写真1)
  • 〇 秋田高原比内地鶏 胸肉・もも肉(写真2)
    〇 比内地鶏 胸肉・もも肉(写真3)
    〇 黒毛和牛×ジャージー牛
     ヒレ・サーロイン(写真4)
     ランプ・イチボ (写真5)
    〇 門崎熟成肉ホルスタインサーロインのローストビーフ(写真6)
    〇 牛そば 肩ロースの辛口かえし(写真7)

参考文献

・秋田高原フード HP
・地鶏JASの改正について:地鶏の日本農林規格(JAS)改正時の資料。JASにおける地鶏の定義や生産状況等がまとまっている。
・株式会社Perry HP
・総本家更科堀井 HP
・格之進 公式サイト

脚注

1 地鶏
「地鶏」の一般的な定義はないが、「地鶏」を冠した鶏肉が乱立し、消費者の混乱を招くとして1999年に「地鶏肉の日本農林規格(特定JAS地鶏)」定められ、?生産方法の基準、?生産工程の管理記録、?認証及び表示についての基準が決められている。2015年に一部改正され、飼育期間が80日から75日に短縮された。
なお、「銘柄鶏」とされている鶏肉は、飼育期間の延長、特別な飼料給与等により一般のブロイラーと差別化した商品で、価格帯的には、ブロイラーと地鶏の間に当たる。

2 ジャー黒
「肉肉学会」では「ジャージー牛肉」を主要テーマのひとつにしているので、肉肉学会の常連さんは良くおわかりのように、優れた乳用種であるジャージー牛も雄子牛は牛肉としての評価が確立されていないので、酪農家が飼育しているジャージー牛は牛肉として有効活用されていないことが課題となっている。このため、少しでも子牛として高く売れる「ジャー黒」を生産するためにジャージー雌牛に黒毛和種を種付けすることがある。この場合、生まれてくるジャー黒の雌子牛も搾乳用にはできないため雄雌子牛とも肉利用される。例えば、初生牛(生後2週間までの子牛)1頭あたりの価格は、ジャージー雄子牛5千円程度、ジャー黒雌子牛4万円程度、ジャー黒雄子牛5万円程度と聞いている。

3 比内地鶏
大塚さんが「近所で買ってきた比内地鶏」はおそらくJAあきた」北央農協が販売している「比内地鶏」(「比内地鶏」も3商品あり、これは「鶏種」「平飼い・放し飼い」はほぼ同じで販売者の違いによるものらしい)と推察する。この「比内地鶏」の定義は?飼育地」北秋田市、?鶏種:比内鶏♂×ロードアイランドレッド♀、?出荷日齢:♀平均170日、出荷体重:平均2.2kg、?飼育方法:平飼い、放し飼い、等々となっている。

写真

[caption id="attachment_1827" align="alignnone" width="230"] 1 自家製ソーセージのサラダ[/caption] [caption id="attachment_1828" align="alignnone" width="230"] 2 秋田高原比内地鶏のむね肉・もも肉[/caption] [caption id="attachment_1829" align="alignnone" width="230"] 3 比内地鶏のむね肉・もも肉[/caption] [caption id="attachment_1823" align="alignnone" width="230"] 4 ジャー黒のヒレ・サーロイン[/caption] [caption id="attachment_1824" align="alignnone" width="230"] 5 ジャー黒のランプとイチボ[/caption] [caption id="attachment_1830" align="alignnone" width="230"] 6 ホルスタインサーロインのローストビーフ[/caption] [caption id="attachment_1831" align="alignnone" width="230"] 7 USHISOBAしゃぶしゃぶそば肩ロースの辛口かえし[/caption] [caption id="attachment_1441" align="alignnone" width="251"] 本日のポストディッシュの一部[/caption]

「熟成肉食べ並べ」と「USISOBA研究会」

第18回肉肉学会の概要

「熟成肉食べ並べ」と「USISOBA研究会」

2018年5月28日

肉肉学会理事会

全日本・食学会肉料理部会分科会

堀井格之進

格之進Neuf

 

要約

「第18回肉肉学会」のテーマは「熟成肉」と「第4回USISOBA研究会」(堀井格之進)

18年度第1回目の今回は、改めて「熟成肉」の勉強をしようということで、品種と熟成方法の異なるサーロインを用いた「食べ並べ」1を行った。

特に交雑種を用いたウェット、ドライエージング、ドライエイジングシート(明治大学)の食べ並べは初めての試み。株式会社マルヨシ商事の平井良承社長からドライエージングについて、明治大学の村上周一郎先生からドライエイジングシートの研究について、総本家更科堀井の堀井良教社長からお話しを伺った。

第4回となった「USISOBA研究会(堀井格之進)」は前回までとは攻めの方法を変えての挑戦。

なお、今回から、「肉肉学会」として一層の科学的な味の知見を集積するという観点から「ポストディッシュ」2方式による「官能評価」を実施した。今後、試行錯誤しながら、参加者の投票による「牛肉の美味しさ評価方法」を開発していくこととする。

キーワード: 熟成肉、ウェットエージング、ドライエージング、エージングシート、アビタニアジャージーファーム、明治大学、総本家更科堀井、人形町今半

[caption id="attachment_2171" align="alignnone" width="380"] マルヨシ商事平井社長(右)[/caption] [caption id="attachment_2172" align="alignnone" width="380"] 明治大学 村上先生[/caption] [caption id="attachment_2173" align="alignnone" width="380"] 更科堀井・堀井社長[/caption]

熟成肉の学び

今回は、ウェットエイジング、ドライエイジングという2つの熟成方法3の違いを学ぶほか、ドライエイジングのひとつの手法として、カビ菌を添加したエイジングシートで肉を包むことで均一かつ効率的な熟成をさせた牛肉を、同じ品種(交雑種)の同じ部位(サーロイン)で食べ並べてみる、とい野心的な試みとなっている。

ドライエイジングビーフを用意して下さったマルヨシ商事さんは、ドライエイジングビーフ界の雄で、2009年にドライエイジングを始め黒毛和種、交雑種、ホルスタイン種など様々な品種・部位のドライエイジングに通暁した会社で、平井社長は自ら米国などへも修業に行って「美味しい肉を更に美味しくする」ドライエイジングビーフの開発を進めてこられた。

平井社長によると、試食する交雑種はできるだけ同じ由来の牛肉にしたいということで、産地と肥育日数がほぼ同じ、27ヶ月齢の牛を用意したとのこと。4月2日と殺で、熟成期間は40日程度。マルヨシ商事のドライエイジングは0〜1度で湿度は70〜80%、特定の菌の噴霧などはせず、熟成庫内の常在菌のみを利用しているとのこと。(明治大学のドライエイジングシートとの違いでもある)。

明治大学が開発した「ドライエイジングシート」。そのシートによる熟成肉は、ファーストキッチンで初めて提供された際などにも話題をなった。

実はドライエイジングの科学的な成り立ちは分からないことが多く、細菌やカビの働きもよく分かっていない。故に、細菌やカビを強制的に添加する業者もいれば、そうでない業者もいて、マルヨシ商事さんの場合は特段の処理はしていない。明治大学の村上先生たちの研究チームでは、「ケカビ」を培養して得た胞子をシートに付着させ、そのシートで肉を巻くことで均一な熟成を促し、熟成期間の短縮等に効果を上げるという成果を得たとのこと。

村上先生からは失敗談も含めて研究過程をご披露いただいた。ご専門の「微生物化学研究」では酒造りも対象で、酒造りと同じように安定した熟成により「誰でもどこでも作れる方法」の開発を目指されたとのこと。

なお、スペシャル企画として、人形町今半の「スタンダード今半ステーキ」も登場。熟成肉企画に刺激された高岡理事(全日本・食学会副理事長)の渾身の熟成肉(鹿児島県産黒毛和種雌牛・4等級の100日熟成)。熟成肉勉強会に花を添えていただいた。

「USISOBA」by堀井格之進
堀井社長と千葉社長のジョイント企画「堀井格之進」の「USISOBA」も4回目。今回は、今まで以上に凝った内容になった。
2種の牛肉をしゃぶしゃぶして、そばを入れたつゆに盛って食べるという方式。牛肉は格之進の肩ロースとサンカク。

本日の食材

交雑種のうち、1頭は2015年12月7日生まれの青森県生まれ青森県育ち、4月2日と畜の27か月齢、1頭は2015年12月4日生まれの宮城県生まれ、青森県育ち、4月2日と畜と同じような由来の牛肉。

本日のメニュー

  • 〇 アビタニアジャージーファーム牛の生ハムディップ(写真1)
    〇 一関サニーレタスと自家製シャリキュトリのサラダ(写真2)
    〇 熟成肉の「食べ並べ」
     ・交雑種・ドライエイジング(写真3)
     ・交雑種・ドライエイジングシート(写真4)
     ・交雑種・ウェットエイジング(写真5)
     ・ホルスタイン・格之進(写真6)
     ・黒毛和種・格之進(写真7)
     ・スタンダード今半ステーキ(写真8)
    〇 牛そば 肩ロースとサンカクのしゃぶしゃぶ肉そば(写真9・10)

参考文献

ドライエイジング関連
・門崎熟成肉とは(格之進公式サイト)
・ドライエイジングへの取組み(マルヨシ商事HP)
・発酵熟成肉製造技術「エイジングシート」の開発(明治大学等の共同プレスリリース)

総本家更科堀井HP
格之進 公式サイト

脚注

1 食べ並べ
今回の「肉肉学会」から使用。「肉肉学会」での肉の試食は、異なる由来や背景をもつ食材を「食べ比べ」て優劣を競うものではなく、食材を食べることで、その味や香りの違いを記憶に刻み、言葉で表現する方法を模索する行為である。、という想いを込めて使用している。

2 ポストディッシュ
これも今回から試行している、お肉の味や香り、食感などの印象を表現する手法。多くの参加者が動き回ることなく簡単に感想をポストする方式として、個人個人の感想をポストイットに記入し、紙皿に張って持ち回りポストする、というもの。

  1. 3 2つの熟成方法
    1)
  2. 我が国では「熟成肉」の明確な定義はないが、「格之進」の公式サイトでは次のように説明。
  3. 「熟成肉とは、一定期間低温で保存した肉で、肉の質感、味が変化することでおいしくなると言われている。食肉は、死後硬直後、酵素の働きで保水性が高まり、アミノ酸やペプチドが増加して味、香りがよくなると言われている。

ここ数年の熟成肉ブームの始まりは、赤身肉をやわらかくおいしくする技法として、アメリカから日本にも上陸し話題となった“ドライエイジングビーフ”から。
実は熟成肉についての公式な定義は、まだ日本にはないが、熟成方法は4種類ほどに分けられる。
 一つは、アメリカから上陸した“ドライエイジング
 二つ目は、日本の伝統技法“枯らし熟成
 そして真空パックして保存する“ウエットエイジング
 四つ目は、チーズやヨーグルトなど乳酸菌を付着して熟成させる”乳酸菌熟成
技法も違うのでそれなりに味わいが違うとも言われている。

ドライエイジング

チルド状態(0〜1℃)の冷蔵庫内で、肉に風を循環させながら乾燥熟成する技法、ドライエイジング。アンガス牛のように歯ごたえのある赤身肉を熟成することで、やわらかくナッツのような香ばしい香りのお肉に仕上げるテクニック。アメリカでは、アンガス牛の比較的霜降りが多い部分(サーロイン)を熟成するが、和牛の霜降りほどではなく、かなりイメージが異なる。

和牛の霜降り肉は、脂肪が多いのであまりドライエイジングには適さないと言われている。が、和牛でも脂の少ない赤身肉、肉が固くなってしまった経産牛(出産経験のある牛、主に乳牛)には効果的で、やわらかくなり、うま味がアップする。

枯らし熟成

“枯らし熟成”は、日本の伝統的な肉の熟成方法。牛肉の半身(一頭買いとは、半身2本分)をすぐに解体せず、一定温度と湿度、そして熟成を助ける菌が滞留する冷蔵庫に入れ、4週間前後そのまま保管。日本の熟成は、枝肉(=半身)のままただ吊して冷蔵保管する方法。この枯らす行為で、程よく水分が抜け、旨みがまし、和牛の至福香と言われる“和牛香”がより芳醇になるよう。

枯らし熟成は、実は、70年代頃まではいろいろな小売店で行われていた技法(熟成という言葉を使い出したのはここ数年)。けれど、手間がかかり、利益率が悪く、また真空パックが普及し、流通がよくなったため、枯らし熟成は行われなくなってしまい、今では希少な技法となっている。

ウエットエイジング

ウエットエイジングは、もともとは輸送する際の肉の劣化を防ぐための、保存方法。それが、肉を数日寝かせると肉質がやわらかくなり、うま味が増すことがわかり、ウエットエイジングと呼ばれるようになったと言われている。けれど、元々保存が目的なので、お肉はやわらかくなるが、うま味はドライエイジング、枯らし熟成と比べると、それほどアップするわけではなく、熟成香もない。まして、お店に経験と知識がないと、熟成と劣化の区別がつかないこともあるので注意が必要。

2)
業界団体である「全国食肉事業協同組合連合会」のHPも参考にされたい。
「熟成(エージング)牛肉について」

写真

 
1アビタニア牧場ジャージー牛の
生ハムディップ

2サニーレタスと自家製
シャルキュトリーのサラダ
 
 
3 交雑種・
ドライエイジング
4 交雑種・
ドライエイジングシート
5 交雑種・
ウェットエージング
 
6 ホルスタイン・
格之進熟成
7 黒毛和種・
格之進熟成
8黒毛和種・
今半ステーキ
 
 
9 USISOBAの牛肉。
肩ロースとサンカク
10 USISOBA
しゃぶしゃぶそば
 

 

ポストディッシュ

 

 

 

本日のポストディッシュの一部

牛肉の部位「イチボ」の肉言葉

イチボ:塊焼き

この部位を購入

門崎熟成肉 イチボ 塊焼き(120g 1個)

門崎熟成肉 イチボ 塊焼き(120g 1個)

赤身

内容量:120g 1個
価格:3,024円(税込)

詳細を見る

商品在庫について

※牛1頭から取れるお肉の分量が部位によって異なるため、部位ごとに在庫数が限られております。当社では、定期的に在庫状況を確認しておりますが、ご注文のタイミングによっては在庫切れとなり、該当部位のご注文を取消させていただく場合がございます。何卒ご了承くださいますようお願いいたします。

肉言葉

油断は禁物

肉食べ四十八手

牛の臀部周りの部位で特に「先三寸」という部分は
きめ細かくしっとりした食感で脂の旨味も味わえる。
しかし、熱伝導が早いので火入れに注意。

牛肉の部位「イチボ」の肉食べチャート:「柔らかさ、味わい、霜降りの量、香り、食感」の5つの特徴

牛のお尻のえくぼあたりのお肉。
特に「先三寸」と呼ばれる部位は、きめ細かくしっとりたした食感で、脂の旨味もしっかり楽しめる。
身が薄いので、火入れに注意。1頭につき10kg、先3寸は3kgくらい。

格之進なら熟成肉の希少部位が食べられる

「格之進」のお肉は、すべて枝肉一頭買いです。
牛のいろいろな部位を食べることができる醍醐味は、和牛だからこそ。

「格之進」が一頭買いする理由の一つとして、ほどよい脂があり、どの部位を焼いてもそれぞれの部位の個性、味わいを愉しめ、美味しく食べられる和牛だからこそ。そして、繊細な作業ができる日本人だからこそ、このような和牛を提供できるのです。

元々日本人は、素材の味を楽しむ食文化を持っていたので、牛肉の細かな部位の味の違い、食感の違いを楽しむことができたのだと思います。

和牛のパーツ名を覚え、どこのあたりの肉か確認するだけでも楽しいですよね。
そう、あなたももう肉の“変態”の仲間入りです。

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300年続くイタリアの肉屋ファロルニ

キャンティークラシコ」を生産している、
グレーヴェ・イン・キャンティで300年も続くお肉屋さん「Falorni=ファロルニ」。

100年以上前のものであろうまな板テーブルが、玄関にスタンディングテーブル代わりに鎮座しており、入口では猪の剥製がお出迎え。

お店に入るとミンチャー、計り、ミートフック、肉レールなどなど、まるで肉屋の博物館!?

昔と今とでは、お店の販売構成比は大幅に変化しているであろう、と感じさせる物が凝縮されて展示または販売されておりました。

やはり、どこの国に行っても時代に適合し続けたお店が存在の継続を許されることを実感し、自らの事業に照らし合せて観ることができました。

これからもマーケットの動向をWatchし続け、研究しているお肉のことを、最適なタイミングでアウトプットしていく姿勢を構築していきたいと再認識しました。

それにしても、歴史を感じてもなお、古臭くないこのお店づくりはとても参考になりました。
小さな石をはめ込んだまな板を、お店のお土産にさせて頂きました。

旨みが凝縮された赤身肉〜熟成肉図鑑 Vol.01

赤身肉は口に入れひと噛みした瞬間、旨みたっぷりの肉汁が「じゅわっ」と溢れ出てきます。
肉汁も脂っぽくなく、キレが良いので、脂身が苦手な方にもおすすめです。

では、熟成されたおいしい赤身肉の特徴とはどんなものなのでしょうか?図解して詳しくご説明いたします!

赤身肉の旨み分布

肉汁

カットしても肉汁が逃げにくく、お肉の中に凝縮されています。

キャラメリーゼ

牛肉自体に甘みがあるため、焼くとこげ茶色になります。

赤身

焼くと熟成肉独特の美しく、深みのある赤色になります。

繊維

熟成によりきめ細やかで、柔らかい食感になります。

次は、ぜひ試してもらいたい、赤身肉本来の旨みをぐっと引き立てる召し上がり方を
ご紹介したいと思います。

赤身肉に合う薬味

赤身肉のおいしさを引き立てる調味料

お肉の旨みを最大限に味わうには、やっぱり塩と胡椒で食すのが一番です。
塩は「鉄分・ミネラル」を多く含んだ「岩塩」がお肉料理との相性が良いです。
胡椒は「ブラックペッパー」がおすすめです。粒の胡椒を直前に挽くことで香りが際立ちます。

硫黄の香りがするヒマラヤ岩塩(ピンク色の岩塩)は、焼いたお肉に振りかけると硫黄の香りが消え甘さが増します。 他には「ハワイアンシーソルト(オレンジ色の岩塩)」や、「トリュフ塩(黒色の岩塩)」がおすすめです。

もう一つ、美味しい食べ方としてご紹介したいのが「わさび醤油」です。 わさび醤油はお刺身だけではなく、焼いたお肉にも相性抜群で、わさびの辛さが熟成肉の旨味をより際立たせます。

赤身肉を存分に楽しむためのマリアージュ

今回は飲むたびに口の中をサッパリとさせ、お肉の旨みをより一層感じさせる
「スパイシー・ハイボール」「バージン・マリー」をご紹介致します。

バージン・マリーの作り方
1. グラスの中にあらかじめ、胡椒、タバスコ、ウスターソースを入れる。
2. トマトジュース30cc ほど注ぎ、よく混ぜる。
3. グラスに合う長さにカットしたセロリを入れてから氷を入れ、残りのトマトジュースを注ぐ。
4.くし切りのレモンをグラスに飾って完成。 ※ブラッティー・マリーにする際は、胡椒、タバスコと一緒にウオッカを30cc ほど注ぐ。

スパイシー・ハイボールの作り方
1. グラスに氷を入れ、ウイスキーを20cc ほど注ぐ。
2. ウイスキーを冷やすために、マドラーでかき混ぜ、冷えたウイスキーに、冷えた炭酸水を静かに注ぐ。※炭酸水を注ぐ際は、マドラーで混ぜないのが美味しく作るコツ。
3. ブラックペッパーを少々ふりかけて完成。

今回は赤身肉の特徴と、本来のおいしさを味わえる食べ方をご紹介しました。
旨みを引き立たせる調理法とおすすめのマリアージュをぜひ参考にしてみてください!

シャルキュトリーとワインを楽しむお店:格之進Neuf

こんにちは、肉肉探検隊タコです。遅くなりましたが、第2回目のご報告です。 みなさん、肉フェスで3年連続売上ナンバー1に輝いた肉レストランをご存知ですか? そう、「格之進」です。 格之進は、「熟成肉」を使用した焼肉やハンバーグを提供しています。 肉おじさんで有名な千葉社長が、ひたすらおいしい和牛の食べ方にこだわり、食材も厳選したお店が全国に10店舗、東京だけでも6店舗もあり、それぞれのお店に特徴やコンセプトがあります。 ほとんどの格之進の店舗では牛肉を提供していますが、「格之進Neuf(閉店)」(六本木7丁目)だけは、豚肉を使用したシャルキュトリーとワインを楽しむお店です。
写真上:格之進Neuf 店内

シャルキュトリーは、豚肉の最高の楽しみ方!

「格之進Neuf(閉店)」の遠藤シェフは、「牛はそのまま焼いて食べる方が美味しく、豚は手を加え加工した方が美味しいと思います。 だから豚肉を加工して作るシャルキュトリーは、豚の最高の楽しみ方です。」と教えてくれました。

なぜ格之進がシャルキュトリー?

「丸々一頭ムダなく使う」という考え方が、格之進とシャルキュトリーを繋げました。 千葉社長は「一頭買いしてきた枝肉をすべて無駄なく使いきる」というポリシーのもと、さまざまな和牛の部位を提供し、和牛のおいしさ、可能性を広める活動をしてきました。 ある時、社長はフランスを旅して、シャルキュトリー(肉の加工食品)と出会いました。 そして、社長は丸々一頭すべてを使用するシャルキュトリーの肉の楽しみ方に共感し、日本でも提供することを決心しました。 今回は、格之進Neuf(閉店)のご紹介でした。 シャルキュトリーとワインのコラボレーションを楽しめるのは「格之進Neuf(閉店)」だけ! 和牛だけでなく、豚肉の美味しい食べ方も知っている千葉社長の念願叶ってのシャルキュトリー・レストラン。 ぜひ行ってみてください。 肉肉探検隊 隊長タコ

熟成肉を支える和牛生産者の旨味追求の思想

和牛といえば、マーブル模様のサシが入る霜降り肉が特徴。
そもそもアンガス牛などの外国の牛は、種類的にサシが入る肉質ではなく、脂をつける育て方をしていないので、赤身が多くなるのです。

和牛の肥育農家には、4つの肥育タームがあります。

順番から言うと、
(1)腹(胃)つくり期、
(2)骨格つくり期、
(3)肉つくり期、
(4)脂つくり期。

オリジナルブレンドの飼料を与え、丈夫な内臓を作り、
良質の肉質を作るために、ビタミンAが豊富な牧草や稲藁を与える。
消化を助けるために、途中でビール酵母やトウモロコシなどを使った発酵飼料を配合したりもします。

飼料には大豆や米を混ぜる場合もあり、
農家によりどんな肉質をつくりたいかという思想によって、飼料や手当の仕方が違うのです。

そして重要な最後の脂つくり、できるだけサシを入れて単価を上げる施策をします。

ビタミンAが豊富な牧草や稲藁等の粗飼料を減らし、きれいにサシが入りやすくします。
そして、マッサージをしたりビールを飲ませたりして、リラックスさせ食欲を増すよう思いを込めて育てます。

とはいえ、人間で言うならまさしく肥満ですから、健康を維持しながら、霜降り肉を作ることは、牛の内臓とのギリギリの攻防なのです。

ただここで問題なのが、きれいな霜降りおいしい霜降りは、やはり牛の等級(前回のコラム参照)と同じように、おいしい目安ではありますが、味の良さを物語るわけではないのです。

特にここ数年は、熟成肉を始めとした赤身肉を好んで食べる人も多く、霜降り離れもあるよう。
また、過剰な霜降りの肉は脂っこい、と敬遠する消費者も増えてきています。
そう、ここに生産者と消費者のギャップが出てきているのです。

とはいえ、「脂の質にこだわる、脂の質が美味しさの質、こざし(霜降り具合が小さい)でも、ももヌケ(ももにもサシが入っている)のよい肉を目指す」と、飼料に工夫を凝らし、黒毛和牛の旨味を追求した牛育てをしている農家もでてきています。

牛肉には、トレーサビリティがあり、それを確認すればどこで肥育された牛かわかります。
同じブランド牛でも生産者によって育て方、飼料も違うので、牛肉は生産者=「農家ブランド」が大切になってきています。

これはワインの広がりの定義と似ています。
ワインには、ボルドーやブルゴーニュなどの地域ブランドがありますが、多くの人がワイナリー(生産者)を選んで求めます。有名なエリアでなくても、高評価を得ているワイナリーもありますよね。

格之進では、農家ブランドを大切にする考えの元に、1999年の創業以来ずっと生産者がわかる一頭買いをしています。和牛も生産者=農家ブランドにこだわる時代なのです。

【第10回肉肉学会】熟成肉とチーズとワインの美味しい関係

2017年3月8日(水)

格之進はお肉に真剣に向き合い、「お肉の価値を引き上げること」を大切にしております。
そんな格之進の代表千葉が開く肉肉学会も今回で10回目。
格之進の肉肉学会は、全日本・食学会の肉料理部会分科会に認定され、日頃のお肉の研究活動の発表の場にもさせて頂いております。

今回は那須高原今牧場チーズ工房から高橋雄幸氏をお迎えいたしました。

高橋氏は夫妻で「ギャルド・エ・ジュレ」という称号を授与された方。

「ギャルド・エ・ジュレ」とは、フランスの格式あるチーズ協会「ギルド・アンテルナショナル・デ・フロマジェ・エ・コンフレリー・ド・サントュギュゾン協会が授与する権威ある称号なのです。

そして素晴らしい賞を受賞された高橋氏のチーズと門崎熟成肉とワインのマリアージュを学会員の皆様にお楽しみいただきました。

肉肉学会は料理を楽しむだけのただのお食事会ではございません。
「学会」ですから「食材に関する知識」「料理に関する知識」などを様々な角度から追求・探求・体験する場です。 代表の千葉から「消費活動は投資活動であり、食と農の未来を消費者と生産者で共にデザインしていく」という考えを少しでも多くの方に知っていただき、考えていただく、そんな場にしたいとのお話がありました。

美味しい料理は少しの間お待ちいただき、まずは参加者の皆さんで勉強会の始まりです。
本日は、農林水産省元畜産部長であり、肉肉学会の理事長でいらっしゃいます原田英男氏による「国産ナチュラルチーズの現状と課題」についての発表がございました。

生乳からできる乳製品の種類や製造工程の違い、ナチュラルチーズの種類やその特徴などについて詳しく説明していただきました。

最近では国内のチーズ工房の数が増加傾向にあり、さらにその品質や評価も着実に向上しているそうです。
今回ご参加いただいた高橋氏もその一人ですね。

そして高橋氏からも、フランス・ポワトゥーシャラント地方で開催された「カプリヌーヴ2016」という名称の、山羊農家や山羊チーズ、山羊関係者が集まる国際イベントに参加した内容についてご報告がありました。

試食の為に持っていった「茶臼岳」(山羊チーズ)が関係者やメディアに気に入られ取材を受け、地元テレビ局で放映されたそうです。

学会のあとは待ちに待ったお料理を堪能!

いよいよフランス人の舌も唸らせる那須高原今牧場のチーズと門崎熟成肉の共演が始まります!

今回ご用意した門崎熟成肉は、熟成スネ肉、Lボーン、そしてなんと100日熟成の骨付きミスジ!
骨から外さずストレスがかからない状態で熟成したミスジの素晴らしい熟成香を堪能していただきます。

ご参加の方からは、
「味が濃い赤身のお肉にはブルーチーズが良く合う!」
「スネ肉はチーズと一緒に食べると全然違う!」
「ブルーチーズはお肉と合わせると塩加減がちょうどいい感じでバッチリですね!」
「100日熟成の骨付きミスジの香りが素晴らしい!ワインにもよく合う!」

など様々な感想をいただきました。

高橋氏の座右の銘は「熱意は磁石」とのことです。
熱い思いを持って真剣に接すれば、同じく真剣で誠実で熱い人が自ずと集まってくる。私はそう感じました。

格之進の肉肉学会の活動は、多くの方にお肉のことを知ってもらい、お肉に真剣に向き合った結果格之進が熟成肉にたどり着いたように、お肉全体の付加価値を上げ、業界全体を繁栄させていくことに繋げていきたいという想いを込めて実施しています。
今後もこのような活動をさらに広めていきたいと考えています。

レストランへのアクセス

店名 格之進 Neuf (カクノシン ヌッフ)
電話・ご予約 03-6459-2235
営業時間 18:00〜23:00(ラストオーダー 21:00)
定休日 日曜日
所在地 東京都港区六本木7-17-19 FLEG六本木 Second 2F
アクセス 地下鉄 日比谷線 六本木駅2出口から、徒歩で3分。

格之進 Neufについての詳細はこちら

カットで変わる熟成肉の味〜稲見ラボ開局記念パーティー

2017年3月4日(月)

代表千葉の親友で肉肉学会にもご参加頂いている、東大教授稲見昌彦氏のラボ開局記念パーティーに、「門崎熟成肉」を担いで東大工学部にやって参りました。 当日はケータリングだけではなく、稲見氏のラボのセッションにも代表の千葉が参加しました。

「順目と縦目のカット方法の違いによる味わいの変化」

この日のテーマの1つでもある「食と五感」のセッションの前に、まずは熟成肉のローストビーフと希少部位のメガネの2つのお肉について、順目と縦目のカット方法の違いで感じ方がどう違うのかをご来場の皆さんに体験していただきました。

【それぞれの切り方について】
※順目:筋繊維に対して平行に切ります。筋繊維が長く残るので噛みごたえのある感じがします。
※縦目:筋繊維に対して垂直に切ります。筋繊維が短く切断されるのでとても柔らかく感じます。

↓ 画像左:ローストビーフ「順目」 / 画像右:ローストビーフ「縦目」

↓ 画像左:メガネ「順目」 / 画像右:メガネ「縦目」

参加者の大学教授や各分野の研究者や学生からも

「これが熟成肉の味わいかーーー!!!初めて味わった!!!」
「切り方によってこんなにも食感が違うんですね!」
「同じお肉なのに食感だけじゃなく熟成肉の旨味も違うように感じる!」
「順目はしっかりした食感で噛みごたえがあり肉肉しい感じがする。」
「縦目はとても柔らかく感じて、熟成肉の旨みもより感じるような気がしました。」

などなど、色々な感想を頂きました。

「食と五感について」

東大の鳴海拓志助教、肉肉学会や全日本食学会でもお馴染みの五感のスペシャリスト和田有史主任研究員、そして代表の千葉が参加してセッションが開催されました。

鳴海氏からは、天ぷら屋で揚げている映像を見ながらスーパーなどで買ってきた天ぷらを食べると、香りを強く感じたり、温かさを感じたり、味が濃く感じたりする研究結果があり、
食は味と香り(味覚と嗅覚)だけではなく、触覚・聴覚・視覚も影響しているとのお話がありました。

代表の千葉からは、皆さんに体験してもらったお肉のカットの仕方でどのように感じ方が違うかの説明がありました。さらに全日本食学会の副理事長でもある人形町今半副社長の?岡哲郎氏も飛び入りで参加して頂き、五感による食の違いや熟成肉について、様々な意見が飛び交い熱い討論を繰り広げていました。

また別のセッションでは、株式会社UEI社長でありスーパープログラマーの清水亮氏や、株式会社ハコスコの社長でありVRの第一人者の藤井直敬氏など、代表の千葉と深い親交があり格之進を応援して頂いているお二人も参加しており、アカデミックなメンバーで繰り広げられる討論に学生も興奮しながら聞き入っている状況でした。

このイベントには、偶然お店にいらしていたマルチな才能をお持ちの格之進常連の大倉さんにもサポートを頂き格之進の活動を応援して頂けている方々と一緒に盛り上がりました。
稲見教授おめでとうございます!!!

そして本当にありがとうございました!!!

我々格之進は、様々な視点からお肉に対する知識を深め伝えていき、食のイノベーションを引き起こす活動を色々な方々と共にサポートして頂きながら進めていけることに感謝し、今後も続けていきます。みなさんも一緒にお肉のイノベーション活動に参加して下さいませー!!!

熟成肉に加工しA3、A4の肉の価値を上げる

日本には、牛肉を格付けする等級制度があります。
これは日本独自のもので、いわゆるA5、A4というレストランやスーパーなどで見かける記号です。

この等級制は、公益社団法人日本食肉格付協会が決めているもので、枝肉の買い付けの時に使われるものです。
具体的に説明すると、アルファベットのAが示しているのは、歩留まりのことで、皮や内臓を取り去った枝肉からどれだけ商品になる生肉が取れるかを示します。
72%以上がAランク、69以上72%未満がBランク、69%未満がCランクとなります。
数字の1〜5は、霜降りの具合肉の色肉の締まりときめ脂肪の色沢と質を総合的に判断したもので、5が最高ランク。
でも、これ全部市場の検査官が目視で評価するもので、あくまで流通の目安であって、実は味の評価ではないのです。

とはいえ、A5と評価された霜降りたっぷりのお肉が美味しい場合が多いことも事実です。
けれど、きれいな霜降り肉でも、脂の質が悪ければ味は落ちます。
また、霜降りが多すぎて、胃にもたれることもありますよね。だから、A5の評価は、美味しさの必要条件ですが、十分条件ではないのです。

そもそも肥育農家は、やはり高く売れるA5の肉を作ろうと育てています。
とはいえ、そうはいかないことも多々あり、結果としてA3の評価だったり、BランクやCランク、2等級や3等級の評価になってしまったりします。
けれど、A5でもA3でも餌の量、手間は大きくは変わらないのです。

そして、味もA5ではないから味が落ちるわけでもないのです。
特に熟成というさらなる手間をかければ、A5とは違う味わいを引き出し、新たな味わいを体験できるのです。

だから私は、あえてA3、A4クラスの牛を選んで熟成をかけます
どの牛にもポテンシャルがあるのです。等級はあくまでも目安
美味しさを表すものではないことを知って頂きたいです。

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