2025年3月24日 第81回肉肉学会の概要
ルビア・ガジェーガを、学ぶ「肉の目利きの巨匠 マルヨシ商事の”黄金の牛”の展開」
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2025年3月24日
@格之進F
肉肉学会理事会
全日本・食学会肉料理部会分科会
第81回肉肉学会のテーマは、「世界一のお肉と評されるルビア・ガジェーガ(RUBIA GALLEGAを学ぶ 肉の目利きの巨匠マルヨシ商事の”黄金の牛”の展開」です。
2015年に公開された映画「ステーキ・レボリューション」では世界一の牛肉と評されたルビア・ガジェーガ(Rubia gallega)。ルビア・ガジェーガ牛とはスペイン北西部のガリシア州固有の品種です。
主に食肉用で、ドライエージング向けに肥育されており、この品種のみから生産される肉です。大西洋に面した同州の豊かな牧草地で7〜14年と長期放牧され大きく成長、成熟した牛の平均体重は約1tにも及ぶそうです。
被毛は金色がかっており、その毛色からルビア=スペイン語で「金髪の女性」とガリシア州を指す「ガジェーガ」の名を冠した「黄金の牛」ともいわれているのです。
2023年7月にスペインから輸入される牛肉の月齢条件が撤廃されたため(それまでは30ヶ月齢以下)、日本でも本場のルビア・ガジェーガを食べられるようになりました。
今回のお肉の輸入者は、食肉輸入の専門商社「インターノブ株式会社」ですが、国内販売をマルヨシ商事さんが引き受けて下さっています。
マルヨシ商事の平井良承社長(マルヨシ商事)からご挨拶いただきました。
マルヨシ商事の平井良承社長の挨拶
「弊社は黒毛和牛の未経産を生業としていますが、牛肉の多様性も重要と考えており、日本短角種など様々な品種も扱っています。それらは利益がでるものではないので、ビジネスというより、自分の趣味の世界かも知れません。
ルビア・ガジェーガ牛もインポーター会社が一生懸命紹介するので、取り組んでみたものです。これも利益にはなりませんが、弊社が間に入って日本に紹介する役割を担えれば、との思いで取り組んでいます。」
そのインターポーター「インターノブ社」の中谷誠吾セールスマネージャーの説明。
インターノブ・中谷誠吾セールスマネージャー
「ルビア・ガジェーガは、スペイン・ガルシア地方の固有の品種でルビア(RUBIA)は「金髪」、ガジェーガ(GALLEGA)は「ガリシア産」を意味します。映画「ステーキ・レボリューション」で世界一の美味しさと評され有名になった牛肉です。
本種は食肉用として生産されますが、基本は経産牛で、5年歳以上の牛がほとんどです。雄は子牛のうちに「子牛肉」として食用に供されています。
ガリシア地方はスペイン南部と異なり牧草地が広がる牛の飼養に適した地域で、周年・昼間放牧で、夜間は牛舎に入れられて、とうもろこやし麦類など穀物も給与されています。
肉としては赤身が売りなのですが、サシも入り、黄色い脂に仕上げる牛肉ですので、和牛では経験できない味かと思います。
とはいえ、肉は硬いので、現地で骨付きのまま45日以上の長期熟成をし、現地でカットして真空冷凍パックで輸入されています。とにかく、食べていただければ、肉が語ると思います。」
<及川シェフの説明>
「自分が扱った初めてのお肉で、柔らかいと思います。
噛み締めると熟成香が感じられると思います。ステーキはこれから焼くので、ソースつけるか迷っているところです。
前菜は格之進のシャルキュトリ。
ルビア・ガジェーガは全てサーロイン。ローストビーフは厚めにカットし、クレソンなど肉に負けない野菜と三良坂フロマージュのハードチーズ(花籠)も贅沢なカットでオンしました。
ステーキにはアスパラガスほか春野菜も添え、ミートソースまでサーロインという贅沢さを楽しんでほしい。」
本日のメニュー
●前菜:シャルキュトリ
●ローストビーフサラダ
●ポリートミスト サルサヴェルデ添えとスープ
●ステーキ 菜の花とホワイトアスパラガス
●ペンネボロネーゼ
●パンナコッタ ベリーのソース