日本と世界の豚の歴史や、今帰仁アグーとアグー豚の違いについて学ぶ
【第9回肉肉学会】今帰仁アグーを学ぶ:格之進Neuf
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2017年2月1日(水)
格之進はお肉に真剣に向き合い、「お肉の価値を引き上げること」を大切にしております。
そんな格之進の代表千葉が開く肉肉学会も今回で9回目。
格之進の肉肉学会は、全日本・食学会の肉料理部会分科会に認定され、日頃のお肉の研究活動の発表の場にもさせて頂いております。
今帰仁アグーとは
現在、アグーといえば沖縄のブランド豚として広く知られるようになりましたが、その原種のほとんど全てのアグー豚は、在来種の島豚に西洋改良品種を掛け合わせたものであり、それに対し「今帰仁アグー」は琉球在来種の遺伝子を頑なに守り続けている唯一の豚なのです。
見た目の特徴としては、
- 全身が黒い毛で覆われている
- 背中が大きく凹んでいる
- 後ろの蹄が地に着いている
など、他のアグー豚にないアジア系の在来豚と同じような特徴を多く持っています。
味の特徴としては、
- 一般的な豚と比べ旨み成分であるアミノ酸の量が多い
- 一般的な豚と比べコレステロールが少ない
- 筋繊維は非常に細くそして弾力があるので、噛んだ時にとても柔らかくサクッと切れる感じ。
- 脂の融点が低いため非常に甘みが強く、そして胃腸にもやさしい
高田氏には今帰仁アグーとアグー豚の違いについて科学的に分析した内容を説明して頂いたり、世界各地域の豚と日本の豚の違いや歴史について、スライドを交えて詳しく教えていただきました。
およそ1時間の高田氏のお話はとても分かりやすく面白いので、参加者の方々も空腹を忘れ聞き入っていました。
ハーブ豚と今帰仁アグーが机に並べられ、椎骨の本数の違いなどを皆様で確認していただきました。
そして今帰仁アグーの解体ショーの始まりです。
解体された脂身を参加者の方々に実際に触ってもらって脂の融点の低さを体験していただいたり、希少部位や牛との違いの説明など、皆様にとても興味深く見学していただきました。
お客様からは以下のような感想をいただきました。
「癖のないトロリとした脂のハーブ豚に比べ、今帰仁アグーの脂は存在感のある味わいで、これは本当に豚の脂なのか?と思った。」
「美味しさや流通の為に改良された豚とは全く違う、在来の野性味のある味わいを感じた。」
「格之進でいつも食べる熟成肉の塊焼きとはまた違う、豚の味わいの深さに感動した。」
「種を守ることは食を守ること、そして後世に繋ぐこと。」
「素材は同じでも料理人の力量によってその味は変化する。今回の料理は今帰仁アグーの性質を理解して丁寧な仕事をしていると思う。」
「食べることで種の保存を そして沖縄在来豚の今帰仁アグーを未来へつなぐ」
高田勝氏の理念は、食べるという消費活動は生産者への投資活動であり、かけがえのない日本の食を私たちの子孫へつないでいきたいという格之進の理念と通じるものがあります。
格之進の肉肉学会の活動は、多くの方にお肉のことを知ってもらい、お肉に真剣に向き合った結果格之進が熟成肉にたどり着いたように、お肉全体の付加価値を上げ、業界全体を繁栄させていくことに繋げていきたいという想いを込めて実施しています。
今後もこのような活動をさらに広めていきたいと考えています。
店名 | 格之進 Neuf (カクノシン ヌッフ) |
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電話・ご予約 | 03-6459-2235 |
営業時間 | 18:00〜23:00(ラストオーダー 21:00) |
定休日 | 日曜日 |
所在地 | 東京都港区六本木7-17-19 FLEG六本木 Second 2F |
アクセス | 地下鉄 日比谷線 六本木駅2出口から、徒歩で3分。 |