ビーフジャーキーに合う熟成した黒毛和牛の部位とは
最高の「熟成肉ビーフジャーキー」に仕上げるための条件
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ビーフジャーキーに最適な部位の選び方、それは脂と肉の性質
いい脂が含まれたお肉の部位ほど、融点、つまり脂が溶ける温度が低いと言えます。例えば、サーロインやヒレ。Tボーンステーキでおいしくいただく人気の部位は、程よく脂ののった、とろけるような口当たりが特徴です。しかしこれらは、酸化に配慮が必要なビーフジャーキーには、向かない性質であるといえます。
では逆に、融点が高く、酸化にも耐えうる部位はどこか。格之進の経験上、モモ肉、その中でも「ソトモモ」が最適部位であるといえます。脂の入り方がちょうどよいのです。よって、ソトモモを中心とした脂の組成がしっかりとした部位を、ビーフジャーキーに使っています。
程よい噛み応えの「ソトモモとそれに類似する部位」。
肉質は、柔らか過ぎてもいけません。噛み応えの旨さを考えると、お肉の繊維の入り方が非常に重要になってきます。ビーフジャーキーを裂いて食べた時の、ボリューム感にも影響してきます。口に入れた時にちょうどいいサイズ。そうすると、繊維が細かすぎず、ある程度太い方が、裂きやすく食べやすいのです。そのような特徴をもった部位は、一体どこか。
この点でも繊維質の強い「黒毛和牛のソトモモとそれに類似する部位」は、格之進の目指す「究極のビーフジャーキー」向きのお肉であることが、開発チームの多角度からの検証により導き出されました。
熟成肉のビーフジャーキーは、脂の比率が決め手
格之進では、「黒毛和牛の熟成肉ビーフジャーキー」をつくるにあたり、旨みの素である脂とじっくり向き合ってきました。酸化による味や保存の劣化に配慮するあまり、脂を取り過ぎると、旨みも一緒に除かれ、黒毛和牛でチャレンジする意味がなくなってしまいます。
黒毛和牛の良さである「柔らかさ」「脂の旨み」「肉質の旨み」。この三つの特徴を活かす、究極のビーフジャーキーの最適脂分比率は、どれくらいか。それぞれの良さが成立する、ギリギリのラインを探り当てるために、開発チームでは、さまざまなパターンを検証し、研究を続けました。
結果、「赤身:脂分」の比率が、「70%以上:30%以下」になるようなお肉が、最適であるという結論に達しました。
最適比率に脂をトリミング、そしてスライス。
脂の組成や肉質がしっかりし、ビーフジャーキーづくりに向いた部位「ソトモモ」。このソトモモとそれに類似する部位のお肉の塊を、最適の比率になるように、職人がしっかりとトリミングして脂を取り除いていきます。
ソトモモを、さらにナカニク、シキンボ、ハバキ、と細かな部位に分割していきます。個体の脂比率や繊維の方向を見ながら、職人がひとつひとつ丁寧に、扱っています。
また、お肉本来の柔らかさを感じられるように、あえて厚めにスライスしています。その厚さ約7mm。カットの方向にも工夫し、さっくりと指でほどけるような仕上がりです。これまでにはない、意外性のある食感のビーフジャーキー、気になりませんか?
ぜひ一度、この絶妙な食感と味わいを体験していただく思います。