熟成肉の格之進

2025年4月17日 第82回肉肉学会の概要

山の上放牧場の挑戦「鳥海山と湖を望む放牧地の景観と共に『山』と『牛』と『人』との調和の取れた関係へ」

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2025年4月17日
@格之進F

肉肉学会理事会
全日本・食学会肉料理部会分科会

 

【 第82回肉肉学会/上の山放牧場の放牧経産牛】

今日は、秋田県にかほ市・上の山放牧場の渡邊強さんをお招きしました。
タイトルは、上の山放牧場の挑戦「鳥海山と湖を望む 放牧地の景観と共に〜『山』と『牛』と『人』との調和の取れた関係へ〜」

長いですね。もう、タイトルのマンマです。

昨秋、原田理事長と千葉社長は、秋田県にかほ市の上の山放牧場にお邪魔しました。それはもう素晴らしい体験です。そのことを皆さんにお伝えしたくて、主催者の渡邊強さんに来ていただきました。

渡邊強さんのプレゼン

渡邊さんは、1999年生まれの農家3代目。お父さんは牛も飼っていましたが稲作農家という感じで、渡邊さんは2017 和牛農家で2年間研修して、繁殖牛10頭、牧草地10ha 引き継ぎました。誰も使わずに荒れ果てていた「上の山放牧場」で繁殖雌牛を放牧し、2021年から、放牧経産牛の販売を開始しました。

上の山放牧場は40haもの面積があり、にかほ市の土地を借りて繁殖農家で共同利用していましたが、渡邊さんを除き離農してしまったので、現在では渡邊さんとだけが利用しています。とはいえ、荒れ果てた放牧地は、牛が食べられる草も減り、一歩間違えれば迷ったり熊に出会ったりするような土地で、放牧利用することも簡単ではありません。

渡邊さんは、放牧経産牛を始めた思いについて

「経産牛は黒毛和牛の母牛で、10年以上放牧で育った牛のみ販売しています。
飼料は9割以上が牧草で、自分にとっての経産牛は、放牧場を共に守っていくパートナーです。今日のお肉は「すすき」という13歳の雌牛で血統的には但馬系を中心とした素晴らしい素質があると思います。

放牧経産牛の肉質は、放牧しているので赤身であり、長く生きるので味が濃く、草の栄養素が肉に溶け込んでいると思っています。日本の牛肉生産は外国からの飼料に依存しています。牛肉の需要を賄うためにはそれが悪いわけではありません。しかし、一方で、外国に依存しない牛肉生産を目指すことも大切です。

ただ、上の山放牧場は、共同で利用していた当時と比べ、現在は灌木やワラビが侵入するなど荒れて、牛の食べる草もなくなってきています。上の山放牧場にはイヌワシ2羽も生息していますが、草原ならイヌワシもエサを捕獲できるが、灌木が増えるとそれも難しくなります。牛だけでは放牧場は維持できないので、人の手が必要であり、クラファンを始めた理由でもあります。」

渡邊さんは、ただこの放牧場を利用するだけでなく、「消費者に牛肉を買ってもらうことで、どう未来が変わるのか」ということも、お客様からも求められるのではないかと考えたそうです。そして、「牛肉の消費の枠を超えた体験の提供をする」という放牧場でのBBQイベントなどを始めました。

何もしないと放牧場は年々、荒れていきます。BBQを地域のイベントとして盛り上げ、シェフとのディナーイベントなどを通じて、「放牧経産牛」による「100年続く牧場、肉用牛生産」を目指しています。

渡邊さんとは肉肉学会が開催されてこの日からMakuakeによるクラファンを始めました。 肉肉学会の参加者の皆さんにも大いに応援していただいて、共に「100年続く牧場作り」を目指したいと思います。

堀井さんの挨拶

高岡顧問の〆の挨拶

小中シェフの説明

渡邊さんのプレゼンの一部

肉おじさん、牛おじさんの
上の山放牧場訪問の圖(2024年10月)






本日のメニュー

シャルキュトリの盛り合わせ

ランプとイチボ ローストビーフ食べ並べ

ソトモモ タリアータサラダ

ウチモモ ステーキ・ハンバーグ

バラ肉のトマト煮込み

〆の牛丼

今日の牛:
「すすき」 黒毛和牛 雌
平成23年7月25日生まれ 14歳
父:安福久
母の父:勝忠平
祖母の父:美津福


・上の山放牧場(makuakeクラファン)→100年続く畜産を目指して。秋田の秘境・上の山放牧場を未来につなぐプロジェクト!|マクアケ – アタラシイものや体験の応援購入サービス
・格之進→熟成肉の格之進 (kakunosh.in)


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