熟成肉の格之進

フランスのバザス牛とボースーラメールに学ぶ会

シャルキュトリーについて 〜肉肉学会〜 in 肉屋 格之進 F

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お肉について学び、食べ、議論する肉肉学会

格之進はお肉に真剣に向き合い、「お肉の価値を引き上げること」を大切にしております。
そんな格之進の代表 千葉が開く肉肉学会。

お肉や食のプロたちだけではなく、様々な業界で活動しているお肉好きの方々が集まり、お肉について学び、食べ、お肉の文化を深めるために議論をしていく会です。

第6回肉肉学会では、輸入会社エモントレーディングカンパニー社長/石塚 奈帆美氏と、フランスから牛肉生産者「フランソワ・パラヴィディーノ氏」をお招きし、フランス・バザスの牛肉を通じて、「フランスと日本における牛肉の社会的ポジションや歴史の違い」を知り、グローバルな視点で「牛肉の食文化」を学びました。

今回のゲストの4名

※写真左から
バザス牛生産者 フランソワ・パラヴィディーノ氏
フランス・バザス地方の牛の生体・枝肉の流通を生業としているディレクター。屠場の運営も行なう。

エモントレーディング 石塚 奈帆美氏
食肉輸入業(バスク豚、ボースーラメール、シャラン鴨など)。フランス農事功労賞受賞。

フランス料理文化センター 親善大使 大沢 晴美氏(FFCC)
ラ・リストー世界優秀レストラン1000 店 日本代表編纂委員。

株式会社オフィス・オオサワ 代表 大澤 隆氏
フランス食文化研究家、ラ・リストー世界優秀レストラン100 店 日本代表編纂委員。

 

フランス人が牛肉を食べるまでの歴史を学ぶ

フランスでは、まず農業革命が起き、次に産業革命が充実したのちに牛肉を一般的に食べるようになりました。
それまで牛は、農耕用の家畜(輓獣/ばんじゅう)として活用されており、食用ではなかったのです。
14世紀のパリの市場で消費された牛は、「500頭/週」ほどで少量でしたが、18世紀頃から、農業利用が牛から馬に入れ替わるのに相関して、牛肉の消費量は増えていきました。
フランスは食肉がはるか昔から行われている印象がありますが、日本とフランスの牛肉文化の差が200年ほどしか無いという事実に驚きます。

世界的にも有名なWAGYU(和牛)の意外な事実

世界的にもブランド牛として名が知られている「WAGYU=和牛」ですが、フランス国内で多く流通しているものは「スペイン産WAGYU」。WAGYUの「WA」が「和=日本」を意味するとは現地の人は知りません。
これも今回の肉肉学会において衝撃的な学びとなりました。

どの部位も余すことなく使う「シャルキュトリー」

シャルキュトリーとは、食肉加工品(ハム、ソーセージ、パテ、テリーヌなど)の総称を言います。
chair(肉)+ cuite(火を入れる)が語源となっており、塩漬けや乾燥、薫製など、お肉の保存期間を長くするために発達しました。
歴史は、ガリア(フランス)人→ゲルマン(ドイツ)人→ローマ人へと広まったとされています。

シャルキュトリーの材料は、豚・羊などを主に使い、血や腸なども含めて、どの部位も1つとして無駄にせず使っています。

格之進では生産者の方が大切に育ててきた牛を一頭単位で譲って頂き、牛を無駄なく食べつくすという思いがあるのですが、この思いはシャルキュトリーの作り方と重なる部分があります。

スペシャルゲストとして、東京・神楽坂にあるミシュラン1つ星レストラン「ルグドゥノム ブション リヨネ」のオーナーシェフであり、日本シャルキュトリー協会の会長でもあるクリストフ・ポコ氏から、シャルキュトリーの文化と歴史について解説をお聞きしながら、シャルキュトリーの料理を堪能しました。

本日のシャルキュトリー

  • メニュー
  • 前菜:ボースーラメールのたたき、しゃぶしゃぶ
  • サラダ
  • バザス牛のグリル
  • イチボ、サーロイン、バベット、骨付きリブロース

また、シャルキュトリーの材料でもあるバザス牛、ボースーラメールとはどんな育てられているのか、詳しく解説もいただきました。

ボースーラメールについて

完全に母乳で育てられている仔牛のことをいい、朝と夜、1日2回ミルクを飲む。
肥育期間は平均すると約4ヶ月、約150kgの個体になる。
母乳のみで育っているので、つるんとした真っ白な胃が特徴。
一時は、生産効率の観点から生産されなくなったが、フランソワ氏と石塚氏の協力で復活させることに成功した。

バザス牛について

品種としては、ボースーラメールと同じだが、700年ほど前からバザス地方に伝わる、伝統的な草を与える飼育文化によって育てられている。

門崎熟成肉を使ったシャルキュトリーも

もちろん、格之進からも自慢の門崎熟成肉を使った生ハムを提供しました。

(上段)サラメドトスカーナ、ソシセシュ、チョリソー、ジェジュ
(下段)コッパ、ジャンボヴロ、ソシソー

シャルキュトリーによって味の濃さ、香ばしさ、酸味、食感が異なります。 会場のみなさんも石塚氏からどんな部位を使っているのかなどを聞きながら、食べ比べをしていました。

学会の活動を通して、お肉の文化をもっと深めたい

ポコ氏のシャルキュトリーを食べながら、各々が持って来たワインで談笑し、石塚氏の講演でシャルキュトリーについて学びながら、日本でシャルキュトリーを広めていくためにはどうすればいいのかなど、白熱した議論をしていきました。

参加していただいた皆様の感想は、
「日本では生物が新鮮でいいとされるが、加工して時間が経ったものがこんなに美味しいなんて思わなかった。」
「シャルキュトリーってただ食べるだけでなく、コミュニティ形成のために作られた料理なんだ。」
「このような食材を通じて、日本の食生活を豊かにしていくことができるんだ。」
「火がしっかり通っているにも関わらず、柔らかさが維持できている。」
「赤身でこんなに美味しい肉があるのかとびっくりした。」
「肉への接し方が変わった。」
「これが熟成肉ですか!」
「新しい肉の食感を発見した。」
「フランソワ氏がレクチャーくださった『フランス式焼き方』も、小田シェフの『日本式』もどちらも良いと感じた。」

など、それぞれ多種多様な解釈をされて、参加者のみなさまのおかげで、更に学ばせていただく機会となりました。

肉肉学会の活動は、多くの方にお肉のことを知ってもらい、お肉全体の付加価値を上げ、業界全体を繁栄させていくことに繋げていきたいという想いを込めて実施しています。

今後も、このような活動を広めていきたいと考えています。

レストランへのアクセス

店名 肉屋 格之進 F (ニクヤカクノシン エフ)
電話・ご予約 03-3505-0298
営業時間 平日:11:00〜15:00(ラストオーダー 14:00) / 17:00〜23:00(ラストオーダー 22:00)
土日祝:11:00〜15:00(ラストオーダー 14:00) / 17:00〜22:00(ラストオーダー 21:00)
定休日 不定休
所在地 東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズサウスタワーB1F
アクセス 六本木一丁目駅3出口から、徒歩で約1分。
六本木駅5出口から、徒歩で約9分

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